お店で待っていたのは女性の二人組だった。
市川さんが手を上げると
女性が嬉しそうに近づいてきて
僕を頭からつま先まで見たかと思うと
「本当だ。すごい。ピッタリ。」と言った。
首をかしげていると
「まぁ、いいから座って、座って。」と
促されて椅子に座ると
目の前には、恥ずかしげに下を見ている女性がいた。
なんだか、僕みたいだな。
その飲み会は市川さんとテンション高い女性
(えっちゃんと呼んでしか言わなかったので
苗字も名前も最後まで分からなかった。
途中でえっちゃんさんと言うとやたら笑っていた。)と
僕の目の前に座った女性
(星野美雪と言い、えっちゃんさんから
美雪ちゃんと呼びなと言われ、恥ずかしく
美雪ちゃんさんと言うと、またえっちゃんさんは笑っていた)
と僕の4人で
どうも僕と美雪ちゃんさんをくっつけるのが目的だった。
それは
「ほら、美雪のグラスが空いているよ。」
「美雪に聞きたいことなんかないの?」等
散々おせっかいをされたので分かることだったけど
なぜ、僕が選ばれたか謎だった。
なぜなら美雪ちゃんさんは男なれなんか全然してなくて
でも、冷静に見てもすごく可愛らしくて
それはアニメ的や漫画的なものではなく
一般的な視点から見ても、きっと、そうで。
だから、僕はちらちら盗み見るみたいに見るしか出来なくて。
「ねぇ、美雪。」
飲み会も結構時間が経った頃、えっちゃんさんが
ちょっと違ったトーンで声を出した。
「何ですか?」
「美雪が言っていたタイプじゃないの。杉原君は。」
「え?」
美雪ちゃんさんの顔が今までよりもいっそう赤くなって、
そして、、ゆっくりうなずいた。
心臓が大きく揺れた。