1995年、働き始めて1ヶ月で、東京から九州配属を命じられ、
初めての町、福岡での生活をスタートさせました。
田舎にしか住んだことのなかった私には、福岡でも充分
都会で、街中にはライブ告知のポスターが目につきました。
その中のひとつに、ジェフ・バックリィの初来日公演が
ありました。
聴いたことはなかったものの、雑誌などで知っていて、
少し気にはなりましたが、なんだかルックス先行の
アーティストと勝手に思い込み、会場へ向かうことは
ありませんでした。
それから、2年後、ジェフ・バックリィがミシシッピ川で
遊泳中に溺死のニュースが流れました。
なんだか、気になり買ったCDがこちら。
聴いて後悔しました。
何で、すぐ近くでライブやっていたのに行かなかったんだろう。
とにかく、美しいアルバムです。
中心はボーカル。バックの演奏は、このボーカルを惹きたてる
役割と思います。声量がどうとかいう問題ではなく、
魂を揺さぶられる声とでもいいましょうか。
DVDで出ていたライブ版も買いましたが、CDとはちょっと
イメージが違い、時々おどけたり、ロックしてました。
それでも、こぶしを上げて盛り上がるといった感じではなく、
ジェフの声を聞き漏らすまいと、観客が必死に耳を傾ける
という感じでした。
享年30歳。
若すぎる才能だったと思います。