
水族館の名前になっている「サンシャイン」に相応しい水槽として、眩しいぐらいに光輝く綺麗な水槽になっています


サンシャインラグーンはこの水族館最大の水槽ですが、水量はたったの240トン

旧水族館時代の倍の水量になったとは言え、他の水族館のメイン水槽に比べると非常に少ない数量です。
東京都内にある水族館のメイン水槽と比較をしてみると
・【しながわ水族館】のトンネル水槽:500トン
・【葛西臨海水族園】のマグロ水槽:2200トン
・【エプソン品川アクアスタジアム】のトンネル水槽:870トン
【天王寺動物園】のカバプールですら450トンありますので、240トンという水量がどれだけ少ないのかがわかります

これはこの水族館がビルの上にあるからというのが最大の原因で、ビル内なので重さやスペースに制限があるのです。
しかも、天井の高さは一定ですし、柱まである。
また、海水の確保の問題やろ過処理設備の問題などもあります
良い水族館には印象に残る素晴らしい水槽があるのですが、ここはビルの中という事からこのような様々な問題があって巨大な水槽を作るのが非常に難しいんですね

なので、この水槽には隠された様々な秘密が隠されているのです。
まず、水槽をより巨大な物にする方法として、この部分だけ床の一部を取っ払って低くしてある事。
その事により水槽の前面には数段の階段が出来ているのですが、これが偶然にも
良い効果を生んでいます。スペースが狭いビル内にたくさんの人が集まると、通路も狭いのでとにかく水槽が見にくくなります。
また、ゆっくり水槽を眺める事が出来るようなスペースすら作れません。
でも、階段が数段あるだけでも見やすくなるし、座って見る事も出来るのです。
また、今回のリニューアルにおいては水槽内の水の高さというのは非常にこだっているそうで、旧水族館時代は水上のスペースが無駄にたくさんあったのを極力取っ払って水中だけを見せるようにしています。
海面が上がった分、水槽は自然と大きく見えるのです。
サンシャインラグーンにおいても水上部分は全くなく、大水槽に相応しく水中だけを見せる物にしています。
水槽一つ一つの海面の高さというのは、人の目線を非常に意識してリニューアルされています。
(細かくは紹介しませんが、プロデューサーの中村さんは、この点の細かいお話を非常に熱く語っておりました
)ただ、限られた天井の高さ内で海面を高くするという事は水槽上の飼育係が作業するスペースが小さくなる事を意味します。
働く側からすると作業スペースや作業効率的な物をどうしても考えてしまいますが、この水族館の素晴らしい所は旧水族館時代からある程度の狭い空間での作業に慣れているせいか、リニューアル案を考える際にも作業スペースの問題は後回しにして考えていた事なんだとか。
これには中村さんは驚いたそうで、飼育係達のお客様目線を第一にした考え方には絶賛をしていました

そして、水槽を大きく見せる手法として遠近法や色合いによる目の錯覚を上手く使っています。
水量を減らす意味もあって、水槽内は実は奥に行くにつれて狭くなっていて、ライトも手前程明るくして奥行きがあるように見せています。
その為に水中ショーでダイバーが潜る際は、水槽内の高さが違う事がわからないように非常に気を使って限られたエリアだけを動くようにしているんだとか

この目の錯覚で、少ない水量をより大きな水槽に見せる事に成功しています。
また、実は水槽内には大きな柱が計3本あるのですが、こちらも擬岩や色彩を利用して全くわからないようにしています。
どこに柱が隠れているのか、ぜひ探して見て下さい

このように、『サンシャインラグーン』は人の心理学的な事や目の錯覚を上手く利用して作られている凄い水槽です。
このような手法は、ディズニーリゾートが非常に上手く使用しているのですが、動物園の世界では天王寺動物園が大学教授の協力の元、上手く取り入れています。
このような手法の評価が高まれば、これからは動物園や水族館の世界でも積極的に取り入れられてくるのかもしれませんね
