
発表された、死亡に至るまでの詳細は以下の通り。
・9:15 人工受精に向けた精子採取の為に麻酔をかける
・10:00 作業開始
・11:20 終了(精子は採取出来ず)
通常20~30分で意識が回復するが戻らず。
心臓マッサージなどで蘇生を試みるが、正午死亡を確認。
14名のスタッフが最期を見届けたとの事。
目的としていた精子採取までも失敗という事で、非常に虚しいかぎりです

では、なぜ体に負担のかかる麻酔をかけてまで、作業する必要があるのか

そんな疑問に今日はお答えいたします

ジャイアントパンダという動物は自然繁殖が非常に難しく、それが絶滅寸前にまで数が減少している理由の一つでもあります。
というのも、発情は年1回しかなく、受精可能な期間はたったの2日程度しかないんです

また、♂との相性合わせが非常に難しく、相手が気に入らないと取っ組み合いの喧嘩になる事すらあります

その為、自然交配出来る♂と♀というのは非常に珍しく、飼育下ではより確率の高い人工受精を試みているんです。
では、その人工受精についてより詳しく解説しましょう

通常、採取した精子は体外で数時間しか生きないと言われていますが、冷蔵すると3日間、冷凍だと数十年保存が可能と言われています。
しかし、冷凍をすると精子の効力が落ちてしまうというデメリットもあるんです

また、冷凍する為の機械というのは非常に高価で、水族館を含めてもその機械を保有している施設は非常に少ないんです。
しかも、パンダの『冷凍精子』からの人工受精はまだ研究段階でして、昨年に中国で初めて成功した程度です

人工受精自体は長年の研究により確率は上昇していますが、人工で行ったからと言っても確実に妊娠するわけでもありません。
またパンダの赤ちゃんは未熟児で生まれる為、妊娠・出産したからと言っても無事に育てるのが非常に大変です。
【王子動物園】の場合、自然交配が出来ず、人工受精は何度も試みていますが上手く妊娠出来ず、せっかく妊娠・出産に成功した場合でも、死産と生後数日で死亡という結果で終わっていますので、この事からパンダの繁殖がどれだけ難しいのかがわかると思います


では、明日は【アドベンチャーワールド】と【王子動物園】の違いについての秘密を紹介します
