今回の会議は、日本のマスコミにもたくさん取り上げられています。
それは、クロマグロが絶滅危惧種になり、国際的な取引が禁止される可能性があるから。
連日ワイドショーでもわかりやすく説明されていますが…わかりやすい反面、説明不足な点も見られます

まず、クロマグロのワシントン条約への提案ですが、実は今回が初めてではありません。
1992年にスウェーデンが提案をしましたが、この時は日本を中心とした各国の必死の働きかけで回避されたという過去があります。
クロマグロ資源の減少については日本もある程度の理解を示しているようで、日本など49の地域や国が加盟する『大西洋マグロ類保存国際委員会(ICCAT)』では、漁獲枠の大幅削減や違法漁業の監視活動の強化などの取り組みもしてきています。
しかし、それを不十分とした環境保護団体などが強く反発をし、ワシントン条約可決に向けての働きかけを各国に強く行って来たという背景があり、今回に至りました。
現在、世界のクロマグロの約8割が日本で消費をされているそうです。
クロマグロに規制がかかれば漁業関係者や日本の食が大打撃を受けるので日本政府としては何としても回避したいという考えは理解出来ますが、この8割という現実を見れば、私はむしろ日本が中心になり生息数の増加に繋がる活動を行う必要があるような気がします

また、経済的な打撃以外に心配しないといけない事もあります。
先日のアカデミー賞受賞やシーシェパード問題で世界的な注目を浴びている捕鯨問題と今回のクロマグロへの規制反対は、日本が野生動物の保護に理解を示さない国という印象を与える恐れがあります。
他にも、今年は愛知県において希少生物の保全活動などについて話し合いがされる『生物多様性条約会議』が開催されるのにも関わらず、名古屋港水族館は5億円という高額な税金を叩いて希少種のシャチを購入しました。
今回は野生からの捕獲ではありませんが、シャチの飼育については環境保護団体などの目が非常に厳しく、会議開催都市が運営する水族館の行動なだけにこちらも世界的な批判の的になる可能性を秘めています

そして、クロマグロの規制が可決された場合に心配される事は他にもあります。
クロマグロの供給が減る事で考えられるのは、他のマグロの捕獲数の増加です。
近海マグロやメバチマグロ、ミナミマグロなどの捕獲が増えれば、クロマグロと同じようにそれらの種の生息数が減るという最悪の自体を招く恐れも考えられると思います。
マグロの飼育や養殖においては日本が世界一の技術を持っているのは事実ですが、決してまだ起動に乗っているとは言えません。
負の連鎖反応を防ぐ為にも、これらの種の研究や調査にも政府の力を添えてもらいたいものです。