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そう、深夜の引き戸は、「サーッ」という、若干の緊張感と恐怖感を煽りつつも、
控えめで品のあるサウンドが欠かせない。
遠めにキリギリスの鳴き声。周辺は竹林。
無音の闇の中に、蝋燭を灯す。
す ば ら し い
嗚呼、大変だ。
かりんとうたちが、小さなポリプロピレンに袋詰めにされている。
あまりにも惨いと思わないか。
かれらにもプライベートスペースは必要なはずなのに、
顔も足も判らぬまま、見知らぬかりんとうたちと閉じ込められているのだ。
・・・しかも、なんとパッケージには「野菜かりんとう」などと記載されている。
ということは、人種や文化までもが雑混状態ではないか。
これでは会話も意思疎通もままならない。
このままでは危険だ。かりんとうたちの精神状態は限界に達している。
はやく胃袋へ救済しなくては・・・。
バクシーシくれ! バクシーシ!
・・・さて、迦陵頻伽さんがライヴをするというので、
これはヘッドのヘアーをカットしなければ、とバーバーに出向いた。
ほっそーい女性がカットしてくれたのだが、
なんと手が氷の様に冷たいのだ。
洗いものでもしていたか?いやいや。
俺の直前にも客は居たし、
最後まで同様の温度だった。
少し冷たい位のひとなら知っているが、
あれは尋常じゃねい。
「うひゃ」と顔を反らしてしまいそうな体温であった。
・・・だいじょうぶか?!だいじょうぶなのか?!