あのね そして バイバイ その壱
私の名前は にゃーちゃん ママは姫猫って呼ぶわ
本当の名前は「おれんじ」らしいけれど 私がその名前を気に入らなくてお返事をしなかったから
ママはにゃーちゃんって呼ぶようになった
だってね マミーは私がオレンジタビーだからってそれでこの名前にしたのよ ひどくない?それ
実はね、3月9日金曜日に私はお空へ帰ったの
少しだけ私のお話をするわね
私の生まれはアメリカって言う国でママが私の色の猫がずっと欲しかったこともあって
私を見て即答で家に連れ帰ることに決めたみたい
私はママ猫さんから離れて兄弟猫さん4匹でそこのお店にいて
可愛がってくれる人を待っていたみたい
そこはペットショップとかではなくて里親募集みたいなところで
予防注射代だけ払っておうちに連れていけるシステムみたい
お家に行ったら「にゃおん」さんってお姉さん猫がいてね 速攻で嫌われてパンチされた(苦笑)
ぴゅーって逃げて椅子の下に隠れてドキドキして帰りたいって鳴いた
でも段々お家にも慣れてにゃおんとも遊べるようになった
それから少したって
マミーはにほんって国へ帰ることに決めたってパパと話していた
「にほんってマミーが生まれて育ったお国なんだって」
にゃおんが教えてくれた
「とおいの??そこ」
「海をこえるみたい なんでもね マミーのお母さんがお病気みたい」
「うみ??」ってなんだろう にゃおんはなんで色々と知っているのかな 賢いなぁ
その内にマミーは私たちを連れて獣医さんに行って沢山の注射をして
キャリーを買ったり、タグを作ったり、書類をもらったり送ったり電話したりファックスしたり忙しそうだった
マミーのお父さんに頼んでキャリーを縛るためのスーツケースバンドを送ってもらったりして
にほんに行くために書類に不備があると入国しても六か月も係留されちゃうんだって
だからマミーはにほんの空港にもお電話して書類を事前にチェックしてもらっていたよ
でもマミーが私たちに注射を打つのが遅かったから直ぐには帰れないって寂しそうに言っていた
そして私たちが準備が整うとマミーは飛行機の手配をして私たちの飛行機代にほんでの係留先を予約して
その日を待ったの
もちろん、私はそんな事は知らなかったから
出発する日も呑気に窓辺で鳥を見ながら寝ていたわ
これはにゃおん 出発前の日
つづく・・・・・