やって良かった習い事

 

 

 

 

 

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茶道です。

 

習おうと思ったきっかけは仕事です。当時、私は外国人と接することの多い仕事をしていました。彼らから日本の歴史や文化のことを尋ねられてもちゃんと答えられなくて恥ずかしい思いをすることが何度もありました。茶道は日本の歴史、建築、陶芸、書、生け花、マナー、、、あらゆることを包含する総合芸術。一通りやっておけばこういう会話になってもたじろがずに済むのでは?と思って。

 

実際に教室に通ってみての学びは上記のことはその通りでした。私よりもう少し上の世代の人たちの頃は茶道、華道は花嫁修業として習う人が多かった時代がありました。襖の開け閉め、歩き方(立ち上がり方まで教えてもらう)、お辞儀の仕方、お箸の持ち方などマナー的なことも教えてもらいました。自然、指先まで神経をゆき渡らせること、ものを大切に扱うことが身に付きます。自分自身の場合は疑問符がいまだについていますが!それでも以前よりはましになりました。

 

マナーと一緒にもうひとつ学べたのは相手への心遣い、配慮でした。「重いものは軽そうに、軽いものは重々しく扱う」ということを教えてもらいました。これも相手に余計な気を遣わせないようにという心があるからなんだと思います。

 

とても印象深かったのは初めて茶会に出た時でした。60代、70代くらいのお姉さま方の存在感です。背筋がまっすぐに伸びて、ちょっと近づき難い気品と凛とした雰囲気がある方々でした。同時にとっても柔らかくて気遣いとか素晴らしくて・・華やかな振袖を着た若い女性が霞んで見えました。あのオーラはなんだったのでしょう。世間でいわれる「シニア」世代の女性を心底美しいと感じた人生で初めての経験でした。茶道を通じて心身を鍛錬していった人が至るのがあのような素敵なお姿なのかと。

 

いま思うと誰かを「美しい」と感じるのって写真だけなら「容姿」で判断しますが、現実にはその人の所作や話し方、姿勢、知性、雰囲気、あらゆるものが纏まって醸し出す空気感がかなりの部分を占めている気がします。フランスでは人生経験豊かな年上の女性のほうがモテると聞いてたけれど、その魅力・引力の原因って「きっとこれだ」とあの時思いました。てへぺろ 

 

茶道教室には足掛け8年通いました。仕事が忙しかった頃は月に一度に減らしたり、先生のご都合で暫く休みがあったりで実質的には4~5年分の学びでしたので奥深い茶道の世界からすると入門からちょっと入った程度ですがそれでも得たものはたくさんありました。最近では展示会や美術館で陶芸品や茶道具をみて「あ、これはいいものね!」って思ったりできる。こんな時に稽古しといてよかったわ!って思いました。笑

 

今日は何のお菓子が出てくるかなー。お稽古の時の楽しみでした。チュー