先週末、ここも一年ぶりでしたが逢坂のうなぎ屋さんに行ってきました。逢坂は京都市と大津市の境目にあり、高い山の間を国道一号線が通っています。この地理的条件のため昼間でも薄暗く感じる場所です。鰻屋さんの至近に蝉丸神社があり、お参りしてきました。
逢坂という地名は昔、百人一首を暗記させられた時に蝉丸の読んだ和歌で知りました。なんとなし、「蝉丸」という名前も独特で歌とともに記憶に残っていました。後年知ったのですが蝉丸は皇子として生まれたのに盲目であったがため、逢坂山に捨てられました。不遇の運命ながら琵琶の法師として名をはせた蝉丸は芸能の神様、また眼病にご利益のある神様として蝉丸神社に祀られています。
これも参拝後に知ったのですが、この辺には「関蝉丸神社上社」、「下社」、「蝉丸神社」の3つの神社があるそうです。今回お参りしたのは多分、最後の蝉丸神社。境内の印象は「うら寂しい」感じ。手水も使うのを躊躇しました。
濃い緑。そして周囲から喧しい蝉の鳴き声が聞こえました。もう360度、全方向から蝉の声。これすごかった!
再び石段を下りてお店のほうに向かいます。すぐ近くを京阪電車が通っています。
深い谷間だから大谷。この場所に立ってみると地名そのものという感じです。大津絵がこの辺で売られてたのですね。
さて一年ぶりの鰻屋さんです。去年、ここでいただいてとても美味しかったので。
駐車場がかなり狭かったため、今回はまだ他の車が来ていないうちに停めてしまいたいと、開店時刻よりも早いめに到着したのですが、これが幸いしました。お昼に大半の鰻が売れてしまったとのことで、夜の部は最初に入った我々を含めた6組くらいで売り切れの看板が出されていました。
席は掘りごたつ風になっていて、各テーブルの間には簡易な御簾がかけられていました。プライバシー確保できてよかったです。
静かな店内はジャズが流れていていい雰囲気。壁に埋め込まれたような梁は昔の店舗のものを今度は装飾として使っているのでしょうか。
ウーロン茶。
ひつまむし。
うな重。
愛知一色産の鰻を使ってみえるのだったか。表面がパリッと香ばしく焼きあがった関西風の焼き方でとても美味しいです。出汁巻きはお出汁が滴るよう。卵を何個使ってあるのでしょうか。かなりボリュームがあって最後はお腹が苦しいくらいでした。
暑さでヘタレそうになっていましたが、鰻を食べたらちょっと元気が出ました。ごちそうさまでした!