11~12本目。
原題:The Way
監督:エミリオ・エステベス
キャスト:マーティン・シーン、エミリオ・エステべス
エミリオ・エステベスが、実父マーティン・シーンを主演に迎え、息子を亡くした初老の男の聖地巡礼の旅を描いたヒューマンドラマ。アメリカ人の眼科医トムは、ひとり息子のダニエルが、スペイン北部ガリシア地方の聖地「サンディアゴ・デ・コンポーラ」を巡る旅の途上で不慮の死を遂げたとの報せを受ける。妻の死後、疎遠になっていた息子が何を思って聖地巡礼の旅に出たのかを知るため、トムは亡き息子の足跡をたどる。~映画.com~
2010年アメリカ・スペイン合作。息子を亡くした老医師が息子が最後に出かけた旅を追体験するために旅に出ます。そこで出会う人たちとの交流、心の変化を描いたロードムービーでした。日本でいえば四国のお遍路さんみたいな旅です。仕事一辺倒だった主人公の心がいろんな出会いやアクシデントに遭遇する中で変容しはじめます。道中のそこかしこに息子がいるかのようで、父は長年の確執を経てようやく息子を理解できるようになっていきます。見終わってああ、いい映画だったなあって思えるような素敵なストーリーでした。
私自身はお遍路さんや巡礼はしたことがないですが、若かった頃に同じようにリュックを背負って海外を旅しました。そこでは国籍、年齢、職業、etc.・・・日常の生活では出会わないような人たちとの出会いがわんさかありました。クセの強い人たちも結構います。そういう人たちとの旅の途中での交流の中で自分の思考・価値観にいろんな「化学反応」が起こるということを経験しました。日本国内の旅ではその頃の旅に比べると他人との交流は少なめですが、やはり旅っていいなあと思わせられました。
原題:The LADY in the VAN
監督:ニコラス・ハイトナー
キャスト:マギー・スミス、アレックス・ジェニングス
北ロンドン、カムデンの通りに止まっている黄色いオンボロの車で暮らすミス・シェパード。近所に引っ越してきた劇作家のベネットは、路上駐車をとがめられているミス・シェパードに声をかけ、親切心から自宅の駐車場に招き入れる。それから15年、ミス・シェパードはベネットの家の駐車場に居座り続け、ベネットは、高飛車で突飛な行動をとるミス・シェパードに時折、頭を抱えながらも、なぜかフランス語に堪能で、音楽にも造詣の深い彼女に惹かれていく。~映画.com~
2015年イギリス映画。引っ越し前の2月に鑑賞した作品です。時間が経ってしまったので感慨も薄れてしまいました。イギリスを代表する女優さんが主役であり、深いメッセージがある作品だと思うのですが今回はそこまで感じ取ることができなかったような気がします。劇作家の家の庭に15年もこの女性が住んでいたのも実話なんだそう。ホームレス女性が自分の家の敷地、あるいはコミュニティに住むことを許容する作家や近所のひとたちの姿も現代の冷たい時代には考え難い。そんな遠い昔の話でもないのに。世界が数十年のうちに随分変わってしまったことを思いました。