京都府福知山市の元伊勢・内宮に行ってきました。三度めのお詣りです。天照大御神が現在の伊勢の地に落ち着く前に祀られていたいくつかの場所のひとつで田園風景が広がるとってものどかで素朴なところです。今回は週末に訪れたので比較的参拝客が多かったですが伊勢に比べたら全く閑散とした感じ。参道からみえる木々は一部紅葉が始まっているところもありました。
参道の石段をのぼりきったところにある麻呂子杉。聖徳太子の弟のお手植え。
皇大神社。神社の前の鳥居は黒木鳥居といって樹皮がついたままの木材でつくられた鳥居です。どこにでもありそうですが、黒木の鳥居があるのは全国でここと京都の野宮神社だけなのだとか。
ここから歩いて200mくらいのところにある日室ヶ嶽遥拝所。
神体山といわれる日室嶽を見上げる位置にあります。山の東側は禁足地で立ち入りできないため古代からの手つかずの自然が残っているそう。遥拝所からみあげる山容はなんとも神々しく昔の人が崇めたのがわかる気がします。この日はお天気が良かったので尚更。
更に歩きます。前回は天候がいまひとつだったのとあまりにも人がいなくて熊が出そうで怖くてここで引き返したのですが、この日は好天でそこそこ人が歩いてます。初めてお参りする天岩戸神社に向かいます。
ちょっと歩いただけで雰囲気ががらりと変わりました。日が当たらないので少し暗くなりました。
今度は階段をたどって深い谷底に下りていきます。
巨石に囲まれた深遠な空間、そこに小さな社殿が建っています。なんかすごい!
手前にドラムが置いてあって降りているときに誰かが演奏していました。岩の中にお隠れになった天照大御神さま、ちらっと出てきてくれそう?
先にいらした方が社殿までのぼってかれました。狭いのでお参りは一人ずつ順番です。岩につながった鎖を手に登ります。
社殿の下から逆方向をみるとこんな感じ。人が少ないからこそ感じるこの秘境感〜!
ここに立つと伊勢にある現在の神宮以前にあった古代の原始的な宗教の感覚を肌身で感じられるような気がしました。自然(神様)の偉大さと怖さと崇高さと見守られている感がまじったみたいな。これが畏怖という感覚なのだろうか、って。
帰りは別の道を通って駐車場まで。ふと気づいたのだけれど、この神社がある山は岩山でこの道の脇も削り取った岩が露出しています。遠い昔に人の手で岩が削られ、天岩戸神社に向かうまでの道を作ったのでしょうか。
秋の風景。
とても神聖さを感じる場所でした。