山形の旅。米沢市にいます。米沢城址と同じく霞城公園内にあるレトロ建築、旧済生館本館を訪れました。済生館は現在も山形市にある市立病院だそうです。そのかつての本館は明治11年に建てられました。昭和44年に現在の地に移転、山形市郷土館として一般公開されています。国の重文。ここも入館無料でした。
公園内を歩いていった先にオレンジ色の洋風建築が見えてきます。
中に入る前に周囲をぐるっと。多角形が塔のように積みあがった奇妙な?かたちをしています。壁は下見板というのでしょうか。アジアや南太平洋を旅した時に目にしたコロニアル風の建物のような雰囲気を感じました。
内部。中央に庭。庭を回廊が囲みます。庭は和風庭園ぽいのが面白いところ。そして屋根も和風の瓦屋根です。こういう建物を「擬洋風建築」というのだそうです。そしてこの旧済生館本館は擬洋風建築の傑作。
館内の展示室に昔の山形市内中心部の街並み写真がありました。この建物もかつては山形市内の中心部にあり、先に見学した文翔館などの近くで、当時の山形の街並みはとても西洋化されたモダンな街並みで、大変意外な思いでした。
この建物も病院であると同時に医学校も併設されていました。山形市はオーストリア人医師を招聘し、東北地方でもっともはやく西洋医学を取り入れた地でした。初代の山形県令だったか知事さんだったかが山形の近代化を強力に推し進めた方だったそうですが大変強力なリーダーシップをもった方だったのでしょう。
印象的だったのは塔の上階にあがるときの螺旋階段です。螺旋階段部分は立ち入り禁止になっているので、ここまでしかいけませんでしたがケヤキ材とのことで大変重厚感のある立派なものでした。
原色のステンドグラス。
再び外へ。
この後は上杉神社へ~。米沢市内は見どころの多くが徒歩圏内に集まっているので、大変観光が便利でした。