ドイツ・ケルンのルートヴィヒ美術館展を鑑賞してきました。ケルンの綴り・・コロンって読めますが、ここ、オーデコロン(香水)発祥の地だとか。世界最大のゴシック様式大聖堂のある街です。一度だけ訪れたことがありますがこの美術館のことは全く知りませんでした。

 

 

20世紀初頭から現代までのその時代の「現代アート」を集めた美術館です。キュビズム、ロシア・アヴァンギャルド、バウハウス、シュルレアリズム、ピカソやポップアートなど。現代アートは理解するのが難しいと感じていますが、同時に私は現代アートって「炭鉱のカナリア」的なものではないかとも思ってます。世の中のまだ大多数の人が気づいていない時代の空気の変化を敏感な芸術家たちはその繊細なアンテナで感じ取り、それをかたちにして表現していったという。

 

1960年代に活躍したアンディー・ウォーホルはアメリカの消費拡大、大衆文化の広がりを背景に「将来は誰もが15分間で有名人になれる。」といっていたそうです。この頃既に今の時代のSNS隆盛を予見していたかのような言葉です。芸術家たちもすごいけれど、その時代にその表現の価値を認めていたコレクターたちの審美眼というのも同じくらいすごいなって思いました。

 

 

作品撮影は不可だったので外に展示してあった作品のひとつ、「二人のエルヴィス」。上の作品同様、ウォーホルの作品です。本人の人格や意思とは関係なくイメージがどんどんコピー&増産されて勝手に消費されていく大量消費社会の特徴を表わしたものだそうです。

 

 

ネットで拾った写真をアルミ板に印刷して展示した作品。これは撮影可能でした。鑑賞者がこれをネットにあげてこの鳥の姿は延々と世界を循環していくという。いまの時代をうまくあらわしていると思います。

 

 

美術館から平安神宮の鳥居が大接近してみえてこのビュー、結構好き。

 

 

 

 

余韻に浸る間もなく次は「茶の湯展」鑑賞のために京都国立博物館へ。続きます。