旅2日目。午前から天理市の石上神宮へ。奈良市内のホテルから距離にして10km程度のところにあり、クルマなら30分もあればストレスフリーで行けてしまいそうなところ。今回は公共交通機関利用なので近鉄電車を乗り換えて奈良駅→天理駅へ。駅から3kmほどあり、往路はタクシーを使いました。
石上神宮への参拝は初めてです。名前しか知らなかったけれど、伊勢神宮と並ぶ日本最古の神社のひとつ。神武天皇を助けた剣がお祀りされています。
この日も雲一つない晴天でしたが境内に近づくと周囲の木々で少し鬱蒼とした雰囲気。ここ、ネットで検索すると有数のパワースポットと出てきます。しかし、鈍感な私は特に何かを感じることもありませんでした。
常緑樹が多いのかここも紅葉は殆どありません。小高い山にあり、静かで神聖な雰囲気を感じます。思っていたよりこじんまりとしていました。
ここの神様のおつかいは鶏。江戸時代の絵師、伊藤若冲が描いたようなカラフル鶏がリアルでいっぱいいる!
社殿が見えてきました。鮮やかな朱色が緑の中で映えています。
楼門。
鎌倉末期の建立で重要文化財指定。楼門から拝殿をみる。
拝殿。国宝です。
鎌倉時代初期の建立と考えられ拝殿としては現存する最古のものとのこと。拝殿の向こうにある本殿との間が禁足地とされていて、そこから明治時代に古来からの伝承通り、多くの玉類、剣、矛などが出土したそうです。
この神社は仏教伝来以前に奈良を支配していた豪族・物部氏の氏神です。もともとは物部氏の武器庫であったと。この時代(4世紀)は呪術が政治にも使われていたようですからやはりここは何か特別な場所だったのでしょう。歴史ではその後仏教が伝来し、仏教の保護者である蘇我氏と対立、物部氏は滅ぼされます。その後登場する聖徳太子は蘇我一族の出身です。
楼門を境内から。七五三のお参り家族が何組かいらっしゃいました。
こんな山の中ですが国宝がここにも。摂社拝殿。移築したものです。放火でこの部分だけしか残ってないとのこと。
古色を帯びた摂社。
拝殿、本殿をみる。
祀られている剣(七支刀)を模したお守りをいただいてきました。この刀、たまに県立博物館で公開されるそうです。普段は非公開です。機会あったらぜひ見に行ってみたいです。この日は重文、国宝建築を見ることができて大満足でした。
帰り路に天理市の名所、イチョウ並木を見ていこうと歩いて駅まで向かいました。天理市内には天理教の建物がいっぱい!宗教の街という感じです。