旅3日目。豪商の家をあとに次に向かったのは旧日銀支店長役宅。ここ、現在は「砂の館」としてアート作品の展示などに使われてます。無料で見学できるので入ってみました。

 

 

玄関を入るとすぐに広い応接間があります。いまは日本の家もリビングルームを広く設けるようになったので、そこが来客の応対を兼ねるようになってますが、昭和の時代の家には応接間がありましたよね。

 

 

家の中で洋室はここだけであとは畳敷きの和室が続いてます。

 

 

 

 

 

写真では少しわかりづらいですが、ここの家の特徴は和室が少しずつずらして造られていることでした。雁行配置というのかな。これはお庭をいろんな角度から眺められるようにとのことだそうです。日銀支店長宅が現存されているのは新潟と福島だけなんだそうです。かつての銀行支店長宅をアート作品展示場に。耐震の問題さえクリアしていれば面白い試みだと思いました。

 

次に向かったのは旧市長公舎。現在は坂口安吾の資料館になっています。

 

 

ちょっと時間を巻き戻して、この日、斎藤家に到着する前にこの看板をみつけました。なになに坂口安吾って新潟の人だったの?ってこの時、初めて知りました。

 

 

すぐ近くに神社があったので寄ってみました。参道に坂口安吾の生誕碑がありました。生家もこの近くにあったようです。

 

 

 

更に案内を調べてみて見つけたのが「風の館」という資料館。ここも先の砂丘館のすぐ近くだったので見学させてもらいました。

 

 

かなり古い建物ですがやはりこうやって残してあることは感慨深いです。

 

 

坂口安吾といえば・・の写真がありました。足の踏み場もないほどのこの部屋の散らかりよう。

 

 

坂口安吾作品は「堕落論」しか読んだことがないですが、20歳くらいの時にそれを読み、強烈なインパクトで忘れられない作家でした。しかし、40歳くらいになって読み返したらなんで当時はそこまで共感したのか、さっぱりわからなくなってました。

 

 

展示室には原稿も展示されてました。

 

 

さて、今回訪れた建物の名前には「砂丘」という名が使われてました。砂丘というと鳥取県の砂丘ばかりが思い出されますが、新潟県の日本海沿岸には70kmに渡る長大な砂丘が形成されていて新潟の地形を特徴づけるものになっています。現在は市街地でコンクリートなどで覆われていてわからない感じでしたが、旧斎藤家のお庭も「砂丘形状を利用して・・」という説明があったので、市街地のあの辺でも砂丘の上にあるということなのでしょうか。新潟の「潟」も砂丘が生み出したものであるようです。勉強不足でよくわからないですがそうした地盤を改良してこんな大都会が築かれているのがすごいなと思いました。新潟は砂と川の街でもあるのですね。