マサラチャイを取り寄せて数日前から飲んでます。牛乳の代わりに豆乳で煮だし、甜菜糖をいれてます。スパイス効果で身体がほかほかと温まります。シナモンやクローブ、カルダモン?独特の強い香りがします。

 

嗅覚は脳の中でも海馬という記憶を司る部位と深く関わっているため、嗅覚を刺激することで、関連した過去の記憶が蘇るという現象が起こります。これはプルースト効果といいますが、この作家の超長編小説の名に由来しているのかな。

 

このお茶を飲んでいて思い出すのは学生時代に訪れたインドとネパールのこと。当時、友人と二人でバッグひとつを抱えて3週間近く旅をしました。脳裏に映し出されるのは埃が舞う未舗装の道路、街の喧噪、ヒンズーの寺院、路上をさまよう牛とか(笑)。普段は忘れてた光景が映像のように蘇ってきて面白い。

 

現地では知り合う人がみなチャイを奢ってくれました。旅人を歓迎する意味があるらしいのだけど、続けてご馳走になってお腹はたぷたぷなのに、断れなくてまた飲む、みたいな感じ。なので一日に何杯も飲んでました。

 

そう、チャイの話を。街中を小学生くらいの男の子がチャイをカゴにいれて歩き売りしているんですね。その子に声をかけて売ってもらう。一杯が多分5円とか10円くらい。というより、ほぼ毎回誰かが買ってくれて「まあ、一杯どうぞ。」みたいな感じで差し出してくれる。チャイは小さいガラスの器に7-8分目くらいまで入っていますが、手にとったグラスは手垢と埃で真っ白・・驚き。透明なはずなのにすりガラス状態です。💦 日本で暮らす私はかなり潔癖症で神経質な人間ですが、この時は一度も断ることなく、毎回ありがたくいただきました。ご馳走してくれる相手の気持ちにこたえたいと思ったからです。いまは甘くて濃くて美味しかった記憶が残ってます。

 

30年くらい前のことなのにこうやって芋づる式に脳の格納庫から引き出されてきて・・記憶って面白いですね。

 

 

さて暖かい我が家でいただくチャイの器は直径10cmくらいの大きめ湯飲みです。名古屋で暮らしていた15年くらい前に買ったものですが、縁あってかずっと大事にもってます。茶托は一昨年、近江八幡を訪れた時に、旧家の蔵の中身を処分する・・みたいな感じのフリマがあってそこで買い求めました。一枚100円とダイソー価格でしたが、立派な本物の漆塗りです。ニコニコルンルン