あまり外出できないのでアマプラか読書かブログかの日々です。昨日はアラレが降りました。以下、読書メモとして。
ものすごい数の本が出版されている昨今、一年ほど前からずっと売り上げランキングで上位にあって気になっていた一冊。これだけ需要があるのは今の時代に問われていることが書いてあるのかと思って手に取りました。資本主義の世界・・過去においては途上国の廉価な労働力を利用し、それができなくなってからは先進国内部での労働者が搾取される時代に。今後人類の経済活動によって搾取されるのは環境であるという。果てしなく利潤を求め続けるモンスター化した資本主義にストップをかけるべきという内容。今後我々ができることは何なのか。
読んでいて感じたのは「やったことは返ってくる」ということ。人類は長く「消費は正義」と考えてがんがん使い捨て生活してきましたが、例えば海の中に大量のプラスチック粒子が浮遊するようになった現在。人間は魚を経由して毎週、クレジットカード一枚分のプラスチック粒子を体内に摂りこんでいるそうです。だからといってレジ袋持ち歩きましょうという「資本主義の枠内でのSDGs」の考え方はまやかしだと著者はいってます。資本主義がデフォルトの社会で生まれ育っていると、このルールの中で生きないといけないと思ってきたけれど、こういう考え方があるのかと別の視点を得たような気持ちになりました。
アンガーマネジメントの本です。日本人は随分怒りやすくなっているらしいです。確かにそんな気がします。ちょっとしたことでイラっとする人も多いように思います。 生活水準が低くなると怒りの消費係数というのが高くなるそうです。それと怒りやすい人、イラつきやすい人は自己肯定感が低いという特徴もあるとか。そういう人ほど自分と違う価値観が受け入れられず、自分の価値観を相手に押し付けようとするみたいです。なるほど。
ためになるなと思ったのは「怒りを感じたら6秒数える。」ということ。6秒待つことができたら理性を優位にすることができ、衝動をコントロールできる。口論に勝つことよりも冷静になることが大事。
印象に残った箇所がいくつかありました。「上質な暮らし」とはコーヒーを飲んだり、新聞を読んだり、食事をしたり、これら日常の行為を気持ちよくできて、満ち足りた気持ちを味わえること。また本物を見極める力をつけるにはいったん「合理的」という言葉から距離をおいてみる。なぜならこの言葉は本来の意味から離れてしまい「最短距離でいく」という意味に取って代わられているから。最短距離が是とするなら食べ物は口に入れられれば良い、になってしまうから。本質はプロセスにある。私が理解した豊かさとは心が喜びに満たされること、ということです。自分自身でもずっとこうしたことを志向して生きてきたように思います。