園城寺三井寺は天台寺門宗の総本山です。一年ぶりに訪れました。ここ、文化財の宝庫です。資料によると三井寺に残されている国宝は10件、重文が42件。国宝指定の建物だけでも4件もあり、境内全体がひとつの美術館のよう。

 

場所は琵琶湖のほぼ南端。京都もすぐ近くです。左斜め上にくらいに比叡山があります。

 

 

今回も全部は紹介しきれないですが、写真を撮ったものだけ。

大門。重文。室町時代。

 

 

釈迦堂。これも室町時代のもの。重文。

 

 

写真ではあまりよくわからないのですが、中におられる仏様のお顔がとても優しそうでした。

 

 

 

 

金堂。国宝。境内でもひときわ大きく迫力を感じる建物。

 

 

桃山時代の建造。天台系本堂の様式なんだそうです。屋根の部分が反りあがっているのが特徴的。ガイドさんがほしいなあ。💦

 

 

 

おみくじを引きました。

 

 

横にある窓口に代金を納めて、鐘形のおみくじを引き、水面に置きます。

 

 

番号が浮き上がってくるので、再び窓口にいって番号を伝え、文面をいただきます。まあまあ良いこと書いてありました。

 

 

 

鐘楼。重文。桃山時代。三井の晩鐘として知られてます。大晦日の夜にNHKで放送される「ゆく年くる年」で映りますね。
 

 

金堂横に菊の花。

 

 

 

 

金堂を下から。

 

この建材部分なんか当時のままなんでしょうね。右側の建物は閼伽井屋。桃山時代の重文。この中には水が湧き出る井戸があり、離れた距離からでも、ボコボコ・・ボコボコ・・と水の湧き出る音が聞こえます。天智、天武、持統の三天皇がここで沸いた水を産湯に用いたことから三井という名前がついたそうです。千年以上も同じ場所から水が湧き出し続けているなんてすごいこと。いまでも結構な勢いがあります。

 

 

裏にまわって、弁慶の引き釣り鐘。

 

 

弁慶鐘。奈良時代の重文。

 

 

平家物語に出てくる弁慶はもともと比叡山の僧侶。この時代の僧侶は今の時代のお坊さんとはイメージが違って、結構荒くたい感じのひとたち。僧兵って言われてたくらいですものね。当時、抗争があって、弁慶がこの鐘を比叡山まで引き摺りあげて持っていったそうです。山の上で撞いてみると、「イノー、イノー(往のう?→帰りたいー)」というので、怒った弁慶がこの鐘を谷底へ投げ捨ててしまったのだとか。その当時の傷跡があちこちに残ってます。実物の前に立った時、本当に大きい。これを一人の力で運ぶなんて絶対無理!な感じ。

 

福井の永平寺でもそうでしたが、三井寺でも金堂とかの周辺などは、チリひとつでも落ちてたらいけないみたいな厳しい雰囲気があるけれど、この辺にくると、参拝した人が記念にシールをペタペタ貼ってたりして、人情味を感じるというか、庶民信仰的な感じが出てきてますね。

 

 

大きな鍋。これも弁慶の?

 

観音堂に向かう道を歩きます。懐かしい榊莫山さんの作品。三重・伊賀出身の書家の方。昔、作品展を観に行きました。

 

 

この道は紅葉の頃になると真っ赤なトンネルができるみたいですが、私たちが訪れたときはまだまだ序盤。染まった木は全体の1割くらい。閑散としてました。

 

 

この辺、石積みが続き、雰囲気がとてもいいです。

 

 

 

 

映画やドラマの撮影地になっているそうです。残念ながらどれも観ていません。

 

 

 

 

途中にあるお茶屋さんで休憩しました。

 

 

去年は紅葉見物のお客さんでいっぱいでしたが、この日は私たちだけ!このお座敷を貸し切りなんて嬉しいな。

 

 

葛餅と滋賀県の朝宮茶をいただきました。私がドライバーということで、ゆかりんさまがお茶代をごちそうしてくれました。

 

 

 

床の間に美しい菊の花。ひときわゴージャス。

 

 

 

 

 

さて観音堂に向かいます。途中にあるもう一軒のお茶屋さん。またしてもここの名物、力餅を食べ逃しました。

 

 

続きます。