著者は漫画家。過去にみた夢をメモしておいたところ、その多くがその後に的中していたということで話題になりました。著者もファンだったというフレディ・マーキュリーの死、ダイアナ元妃の事故死、阪神淡路大震災、東日本大震災、最近ではコロナウイルスの蔓延・・その的中度の凄さにオリジナル版はメルカリやヤフオクで10万を超える値がついていたんです。さすがに10万も払えないなと諦めていたところ、その復刻版が発売されました。内容はオリジナルままの復刻ではなかったのですが、過去の予知夢をみた経緯とか今後のこととか書いて(描いて)あって興味深く読みました。
帯にも書いてありますが次の大災難は2025年7月(5日午前)にやってくるとのこと。著者がみた夢では日本の南の海がぼこっと盛り上がって、東北の時の3倍の高さの大津波がやってくるというものでした。でも次回はみんなが事前に準備、避難しているので多くの命が助かり、その後は速やかに復興に向かい、明るい未来像が見えたとのこと。予言は事前に多くの人がそれを意識することで回避できるともいわれてます。大災害ならぬ大災難・・っていうのが気になりますが、最悪の事態を避けることができれば・・。こういうの信じる人、信じない人いろいろですが、私は生来がオカルト大好き・怪しい系大好き子供だったので、久しぶりのその系統漫画、わくわくしながら読みました。(笑)
何か読むものないかなと本棚をごそごそ・・・してたら奥の方から出てきた一冊。子供向けに書かれた五木寛之さんの本。ここ数年、特にコロナ禍以降、滋賀県のあちこちを訪れるようになってから気づいたのが、蓮如の足跡がこの地域の至るところに認められることでした。浄土真宗中興の祖ともいわれている蓮如。なんでこんなに都の外にいたのか。それは当時、彼が都の中にいられないほどの状況にあったからなんだと。
随分前に五木さんの別の著作を読んだことがありました。悪人正機説を唱えた親鸞や蓮如がもし今の時代に生きていたら・・・という考察が印象に強く残っていたんです。
「麻原彰晃は救われるだろうか。」、「酒鬼薔薇少年の事件をどう考えればよいか。」といったマスコミからの質問に「親鸞聖人は新聞社のコメントには答えなかったかもしれないが、NHK教育テレビか衛星放送なら出られただろう。しかし、蓮如さんなら昼のワイドショーにだって出られたかもしれない。(中略)もし蓮如が生きていたならオウム真理教と命がけで法論を挑みながら戦ったのではないか。」と書かれていて、その描写が二人の性格・価値観を表しているみたいで、一層蓮如に興味を持ったのです。
蓮如は小さい頃から人と一緒にいるのが好きな「寂しがりの甘えん坊」だったと。大人になっても決して威張ったりせず、友達のように皆に接する人柄だったそうです。6歳で生母と別れ、妻や子供と死別するなど愛する人たちとの別れが人一倍多かったこの方、それだけに、少しでも賑やかな人との交わりを求めたのかもしれません。そんなとても人間くさい部分が読んでいて心の琴線に触れます。この秋は他の蓮如本も読んでみたいと思います。