ここにいます。カフェで休憩後、まだ明るかったのでお店の前にある地蔵院にお詣りすることに。
木之本地蔵院は日本三大地蔵尊のひとつ。眼病を癒してくれる地蔵菩薩さまとして長く信仰を集めてきました。ちなみにあと2つは栃木県の岩船地蔵尊、山形県の猿羽根山地蔵尊だそうです。
山号は長祈山。ご本尊は秘仏。境内にある背の高い仏様は秘仏本尊の写しなんだそうです。今回はちょっと遠くから撮りましたが高さ6メートル。実際の秘仏の3倍の大きさです。明治時代に近隣から銅鏡を集めて溶かして作ったもので、地蔵菩薩像としては日本で一番大きいそうです。
この仏様、太平洋戦争時、金属類回収令で供出されそうになりました。しかし、当時の住職さんらが頑張ってくれて、それを免れたとのこと。もし供出されていたら、溶かされて、薬莢や飛行機の部品などになって人を殺傷していたかもしれない。
地蔵菩薩や観音菩薩のお寺は現世利益があると信じられているので、やはり庶民に近い感じがします。厳しい精神修業を求める系のお寺(永平寺とか比叡山延暦寺とか)は、端正で隙がない感じがするけど、こちらのお寺はもっと俗っぽい。なんというか、わちゃわちゃ感が強くて、人間の弱さや欲やいろんな感情が混じっててとても人間くさい感じ。
お詣りしたあと、おみくじ引きました。吉と出ました。
この本堂の奥にある阿弥陀堂にも行ってみました。ここのお寺、そういえば創建は白鳳時代(奈良時代)にまで遡り、空海、木曽義仲、足利尊氏など錚々たる人物が訪れている大変由緒あるお寺。
静けさの中に佇むお堂。積み重なる歴史の重さに圧倒される気持ちに。
夕方だったためか、扉が閉まっていました。中の阿弥陀如来像は国の重文だそうです。
最後になにげなく写した仏様の後ろ姿。お気に入りの一枚です。