ここにいます。おおい町名田庄。

 

茅葺の民家をいくつか通り過ぎて国道近くまできた時にまた鳥居がありました。

 

 

私は左側に示す土御門家墓所の方角から来ました。この鳥居が示す先は泰山府君社跡地と書いてあります。

 

 

 

進みます。やはり不思議な雰囲気。こんなこと言ってはなんですが、異界への入り口みたいと思ってしまいました。

 

 

 

境内が見えてきました。複数の鳥居があります。

 

 

境内左側は稲荷社のようでした。手前は夏にくぐる茅の輪?あとで調べたところ、安倍晴明の母親は「葛の葉」と呼ばれる稲荷の狐の化身といわれていたのだそう。それでお稲荷さんがお祀りされているのですね。

 

 

天壇。四角形の台座の周囲を4色の鳥居が囲んでいます。

 

 

それぞれが東西南北を示し、東は青龍(青)、西は白虎(白)、南は朱雀(赤)、北は玄武(黒)の四神を表すものだそう。そういえば京都の街はこの思想(四神相応)で造られています。

 

泰山府君というのは中国発祥の神様で歴代中国の皇帝が信仰してきました。日本では陰陽道の神様となりました。日本に伝えられてからも朝廷や上級貴族に信仰され、一般庶民の信仰は許されなかったと書いてあります。応仁の乱の戦火を逃れて名田庄に来た安倍家(土御門家)がこの地で泰山府君を奉祀してきたと。現在も節分の日にご神事が行われていたと思います。平安時代からの陰陽道の儀式が京の都を離れて、山深いこの地で受け継がれていることに静かな驚きを覚えました。

 

 

説明を更に読む。「泰山の神は人の生命の長短を司る」ってなんだか心穏やかならぬ説明もあって・・。アセアセ 泰山府君は閻魔大王の化身、脇侍ともされていて、いまは加茂神社と土御門殿に祀られているとあります。現在はこの地が国内で唯一泰山君府を祀る神社とのこと。

 

 

 

神社を出て再び歩く。ここはマンホールも五芒星デザイン。この地は春に咲くシャクナゲ・ツツジも有名です。なので五芒星の周囲はその花が描かれてますね。

 

 

天社土御門神道本庁。外観だけ。

 

かつては朝廷や伊勢神宮のための占術もこの地で行ってきた土御門家。現在も星で吉凶を表す暦づくりがここで続いているそうです。ただ後継者がいらっしゃらないそうで、この先、どうなるのでしょう。

 

国道のほうに出てみました。百日紅の花が咲いていました。

 

なんだか不思議なところに行ってきた気分です。そういえば神社を出てから曇り空がぱあーっと明るく晴れてきました。これも現象的には悪い意味ではなかったと思うのだけれど、今回はびくびく、どきどきな神社参拝になりました。熊リスクくまもありましたしね。次回機会があればもっとカラッと晴れた日に行きたいです。名田庄散策、あともう少し続きます。