昨日5月17日。午後にぽっと空き時間ができたので小浜市内の若狭国分寺まで行ってきました。小浜市内の観光名所的なお寺には引っ越してきた時に既に訪れていたけれど、ここはまだでした。自宅から車で10分くらい。国道沿いに案内看板が出てます。
駐車場に車を停めて車内からフロントガラス越しに。
目の前は樹木に覆われたこんもりとした山? 案内板をみてここ、古墳であることを知りました。径45mの円形の国分寺古墳。若狭地方最大とのこと。
全国にある国分寺や国分尼寺。聖武天皇が即位した頃、地震や疫病が続いたため、それらを仏教の力で鎮圧するために建立したのがはじまりだそうです。全国にこの名のついたお寺があるということは、今のコロナ禍以上に、ひどい状況だったのでしょうね。
案内によるとここは南大門跡。
駐車場から境内に向かう道。昔の家が残ってて風情ある感じ。
古墳の前にたつと神社の鳥居が~。新緑の色が目立ち、鬱蒼とした雰囲気は抑えめ。
石段を上がってお宮さんのほうへ。あとで国分寺の住職さんにきいたところでは、この山は古墳だけれど、中には特に何もないのだそう。神社は若狭姫神社。同名の一之宮の神社とは違い、こちらはこの地域の氏神様としての神社。
国分寺の境内へ~。
これは中門跡なんだろうか。
草木に雨露が乗っているのもなんかいいなと思います。
井戸。
庫裏横に立派な庭園と石灯篭。
ここで拝観料を納めて釈迦堂に入らせてもらいました。
この釈迦堂の場所にかつて金堂が建っていたそうですが、火災で焼失。釈迦堂周囲に石の枠が敷いてありましたが、これがかつての金堂跡の大きさを示すもの。現在の釈迦堂より一回り大きかったようです。
写真がありませんが、中におわされる釈迦如来さま、県内最大だそうです。確かに大きかったです。特に顔が!・・って思ってたら、頭部だけ江戸初期に補修されたものだと住職さんが説明してくださいました。首から下の本体は鎌倉時代のものとのこと。ん、この違和感は制作年代によるものでした。💦 多少褪せてはいたけれど、当時の色彩の濃い赤色が衣文の縁に薄く残っていたし、光背部分には金色が美しく残っており、迫力がありました。
このあと、釈迦堂横にある薬師堂に案内いただきました。
こちらには三体の国指定の仏様が安置されていました。重文です。ネットを探していたら写真をみつけたのでお借りして載せます。
寺伝によれば春日仏師の柵とのこと。実物の前に立つと、照明がない部屋では黒が更に濃く見え、とてもシックで、また衣文のウエーブが美しく表現されているのです。遠いギリシャの彫刻の美が極東日本の仏様にこんなふうに受け継がれていることに感銘を受けます。しばらく見とれてしまいました。薬師如来さまが手にされているのは薬壺。薬師如来は仏様界の医者であり、昔からとりわけ眼病を治してくださると信仰を集めてきました。私個人の印象ではお釈迦さまよりもこちらの三体の仏様が圧倒的でした。美しかった!
この後は少し、国分寺の周囲を歩いてみました。続きます~