京都市の南にある城南宮です。毎年、お正月にここの神社で一年分のご祈祷をしてもらいます。今年は初詣の時期を避けて一か月早く「先詣り」というかたちで、来年分のお詣りをしてきました。今回は湖西道路を京都まで走り、京都東インターから高速に乗って南インターで降りるルートで。城南宮はインターを降りてすぐのところにあります。
こんな閑散とした境内の様子は初めて見ました。
ご祈祷はこの本殿の中でしてもらいます。帰りにいつも神饌と隣接する神苑の入苑券・抹茶券をいただきます。あいにく今回は抹茶の提供は停止しているとのことで、お庭だけを一周ぐるりと見せてもらってきました。
神苑には四季折々の花が咲き、趣があります。今季は短期間に集中して各地の寺社を訪れましたが、やっぱり京都のお庭はとりわけ洗練されていて雅やかな感じ。最初に現れるのは「春の庭」。しだれ梅の木がたくさん植えられています。城南離宮を築いた白河上皇が「源氏物語」に描かれた光源氏の大邸宅・六条院をモデルにして造ったそうです。花がなくて寂しいですが、細い繊細な枝がしなる様子が印象的。
ここではあまり写真を撮らず、そのまま通り過ぎ、本殿裏をぐるっと回って「平安の庭」に向かいます。
ご神苑を歩くのは5回目か6回目ですが、そういえばこの時期は初めてでした。12月に入っていたので紅葉は見れないと思っていましたが、ここは京都市内より紅葉の見ごろが遅く、赤やオレンジに染まった紅葉が空間を華やかに彩っていました。曇り空で光が足りないのがちょっと残念ですが、きれいでした。
「平安の庭」は平安時代の貴族の邸宅、寝殿造りの庭をモデルにしているそうです。春に訪れるとこの場所で宮中の歌会を再現した「曲水の宴」が行われます。一度観たことがありますが、平安貴族の衣装に身を包んだ人たちの姿がなんだかお雛様の世界みたいで(変な例えですみません)とても幻想的でした。
次は「室町の庭」と「桃山の庭」が隣りあうエリアへ。
室町の庭は池泉回遊式庭園。茶道、生花、能楽などの日本文化が大成された室町時代の様式。(説明はHPから)
「室町の庭」と「桃山の庭」の間にお茶室があります。この日は閉鎖されていました。
普段ならお茶室では抹茶と鶴屋吉信のお菓子をいただきながら、雪見障子越しの風景を楽しみます。桃山の庭、室町の庭の池が両端に見えてなんとも贅沢な空間です。
「桃山の庭」。芝生を海にみたてた枯山水庭園です。これも素敵。
室町の庭にある赤松。
この枝ぶりの強さと木肌の艶やかさ!たくましい生命力を感じます。
その横に黒松。
ここはいつの季節にきてもそれぞれ違う美しさがあって魅力的。神苑散策はもう少し続きます~。