前回の舞鶴にあるお寺の紅葉の続きです。「燃えるような」って表現がぴったりですね。さてこの後は石段を登ってその先にある本堂へ向かいました。この石段、手すりはあるのですが結構な急こう配で太ももあたりにかなりきました!えーん

 

 

石段をあがりながら、時々振り返り、頭上を見上げ、撮影した写真です。一段一段あがるごとに見える景色に広がりが出てきて、わくわくしました。

 

 

 

 

 

本堂です。装飾の木彫りが見事です。

 

 

 

本堂から続く拝殿は清水寺の造りと似てます。ブログを書く前にこのお寺の由緒などをネットで調べていたところ、三島由紀夫の小説「金閣寺」にも登場しているということを知りました。小説の中では金閣寺に放火した若い僧侶が舞鶴の出身という設定であり、この金剛院の描写なども出てくるようです。

 

 

ここもそうですが日本海側の寺社などで目にする苔はふかふかとして輝きがあって本当に美しいと思います。

 

 

 

 

少し先に滝があるとのこと。

 

 

矢印の方角に細い道が続いていましたが、ちょっと暗くて寂し気な感じでした。いってみたいけれど、ここで気になったのがくま!出たらどうしよう!実際、幽霊より怖いよ! いや、200mだし、近くに人がいっぱいいるから大丈夫か!と好奇心につられて奥の細道を歩いてみました。

 

暫く歩いていると目の前に現れた景色。かつては滝の水を受け止め、川となって流れていたのがわかります。深さや幅から結構な水量があったのではと。いったいいつ頃まで滝があったのでしょう。

 

 

三島の作品を追ってみると、ここで主人公が小さい頃に水浴びした描写もあるようです。昭和の初期は豊富な水量ががあったのかと思います。今となっては建物でいうなら廃墟レベルの枯渇状態。環境の変化によるものだと思いますがあまりの変わりように暗澹たる気持ちになりました。じゃあ、現在のその「滝」はどうなっているのかしら。

 

行き止まりのところに先客がお二人みえました。

 

 

その名残がなんとなくわかる程度にチロチロと水滴が落ちているばかりです。その下に小さな水たまり。

 

 

あまりにも寂しい風景だったのですぐに来た道を戻りました。

 

 

再び本堂近くへ。

 

 

大きなイチョウの木がありましたが、だいぶ落葉していました。

 

朽ちた木の切り株から伸びている若木の姿も。こういう場所にいることもあって、無常とはこういうものなのかなあと考えたり。うーん

 

 

そろそろ帰ろう。

 

 

 

 

今回は紅葉ばかりに目を奪われて気がつかなかったのですが、このお寺には細川幽斎作といわれる鶴亀の庭や、当時の皇族から帰依された阿弥陀如来、また快慶作の双像などの名品が収蔵された宝物殿もあるそうです。次回訪れた時にぜひ拝観をお願いしてみようと思います。帰り際、お寺の方から教えていただきましたが、新緑の頃は違う素晴らしさだそうです。来年の春ですね。また新しい楽しみができました。