「なんで人は寄り集まると噂話をするのか?」 周りの大人の姿をみて、子供の頃からずっと不思議に思ってました。とかいいながらも、大人になるにつれて自分自身も「全く興味ありません。」とは言えなくて、たまにその集団に混じったりするのです。うわさ話に興じている姿なんて決して美しくない。・・ってわかっているのに、時には聞かずにいられない。なんだろう・・この不思議な引力のような力は? と思ってました。
海外で働いていた頃も、気心知れた仲間内での会話のある一定程度は、うわさ話が含まれていました。なので、これは日本人に限ったことでもないのだなあと気づきました。教養のありそうな人と話してても、あからさまに興味を示すか否かの違いはあるけれど、やっぱりちょっとそういうことって気になるみたい。なので、教育のレベルいかんでもなさそう。
最近、読み返していた本のこのへんをみて、そのもやもやした疑問が解消しました。「人類は噂話をすることで生き延びてきた」という指摘です。なんだ!DNAだったのか!と。
誰と誰が仲が良いor 悪い、誰が正直か、そうでないか、誰がずるをするか・・こうした井戸端会議情報が集団の暮らしを維持するため、つまりは生き残るために、必要だったと。我々がつかう言語自体も、噂話をするために発達してきたという。一方で体力的にホモサピエンスより優れていたネアンデルタール人は言語を持たなかったので、集団を大きくすることができなかったといいます。噂好きな人がいるから、社会が守られてきたってことなのですね・・・💦
いまどき、井戸は生活圏に殆ど存在しないけれど、井戸端会議はなくなりません。街角、スーパー、公園、職場・・などで、複数人が立ち止まってお喋りに興じている姿は、7万年もの年月にわたって生存競争を勝ち抜き、種をつないできた人類のDNAのなせるわざなのかと思ってみると、なんか感慨深かったりしますネ。(笑)
3年ぶりに読み返してます。たった一人の著者の頭の中にこれほどまでにいろんな知識や思考が詰め込まれているなんて本当にすごすぎるとしか思えない・・というのが私の感想。私は年間で100冊前後、本を読みますが、ここ数年で本当に面白いと思ったのはこの著者の本です。もしお薦めは?と聞かれたら絶対これすすめます。読んだ時間と費用を無駄にしないと思います。(*‘∀‘)