84~85本目。
原題(英題): Cléo de 5 à 7
監督:アニエス・バルダ
キャスト:コリンヌ・マルシャン、
ガンの診断結果を待つ若い女性歌手クレオの5時から7時までをリアルタイムで切り取った作品。ポップ歌手のクレオは自分がガンではないかと疑い、病院で精密検査を受ける。その結果が判明する7時までの間、クレオはパリの街中をさまよいながら幾人かの友人や見知らぬ人々と出会い、心の平静を取り戻していく。~Yahoo映画~
1961年フランス・イタリア合作。ヌーベルバーグを代表する女性監督アニエス・バルダ初期の傑作といわれる作品。私はこの時代を生きていないので、結局、十分に理解できてない感想が残りましたが、当時はすごく新鮮な感覚で受け止められたのだろうと思いました。映像のどの部分をみてもシーンのひとつひとつがとてもクールな感じです。この作品には名作曲家ミシェル・ルグランが音楽家の役でカメオ出演しています。後半にゴダールもちょっとだけカメオ出演で出てきます。その後の映画界の超大御所になる人たち。みんな若い!創作へのエネルギーが迸っていた年代だったのが感じられました。
原題:Si Puo Fare
監督:ジュリオ・マンフレドニア
キャスト:クラウディオ・ビジオ
法律により精神病院の撤廃が進められていた1980年代のイタリア・ミラノを舞台に、実話を映画化したコメディドラマ。革新的な考え方をもつネッロは労働組合から疎まれ、精神病院から追い出された元患者たちの協同組合に左遷される。精神病の知識などないネッロだったが、元患者たちとあらたな事業を立ち上げるために奮闘する。イタリア映画祭2009にて「やればできるさ」のタイトルで日本初上映。~映画.com~
2008年イタリア映画。この映画をみて初めて1978年にイタリアで公布された「バザーリア法」のことを知りました。精神病院を廃止し、精神障害がある人を地域で支えるという趣旨の法律だそうですが、同年代の日本を振り返ってみると、精神疾患者に対する考え方のあまりにもの違いと、このような法律を制定し、受け入れたこの国の成熟度に驚くしかないです。
前半は眠たいですが後半からいろいろなことが動き出す感じです。精神病院に閉じ込められ、投薬治療で生きた屍状態で過ごす人々と、仕事を与えられ社会で生き生きと働く障害者の対比があまりにも鮮烈すぎて、非常に考えさせられました。実話をベースにしているとのことだったので余計に。ただ、レビューが良すぎて期待しすぎたため?観終えた後になんとなく燃焼しきらないものが残る感じです。また失恋してしまったジージョの行く末、彼の母親の気持ちを考えると悲しすぎて私自身、なかなか前向きにとらえられなかったところも。でもいろいろ勉強になった作品でした!