78~79本目。

 

 

原題(英題):Red Family

監督:イ・ジュヒョン

キャスト:キム・スミ、チョン・ウ、ソン・ビョンホ、パク・ソヨン

 

幸せな暮らしを送っているかに見えるが実は北朝鮮工作員による擬似家族と、その隣人であるケンカの絶えない韓国人家族。対照的な2つの家族の交流をコミカルかつスリリングに描くことで、現在の朝鮮半島における問題を浮き彫りにしていく。

 

2013年韓国映画。最近観た他の多くの韓国映画同様、観終わってしばらく呆然としてしまいました。ショボーン コメディ映画を期待してみると裏切られます。前半、コミカルな展開をみせておいて、後半に突然シリアスな場面を突き付ける、というのが韓国映画の定石なのかなと思うくらいこういう筋書きの作品が多いように思います。韓国だからこそ作れた映画ですね。人間的な感情をもってはいけないと苦しむ北朝鮮工作員らの姿に、つい感情移入してしまいます。しかし、冷静になって考えてみると、日本にもこの人たちがいるはず。そう考えるとめちゃめちゃ怖い。ガーン 

 

 

原題:London River

監督:ラシッド・ブシャール

キャスト:ブレンダ・ブレシン、ソティギ・クヤテ

 

2005年の同時多発テロ発生後のロンドンで子どもの消息を追う2人の人物を描いた人間ドラマ。テロ発生以来、ロンドンで暮らす大学生の娘と連絡がとれなくなったクリスチャンの女性エリザベスは、娘を探すためロンドンを訪れる。一方、疎遠だった息子が消息不明になっていることを知ったムスリムの男性オスマンもまた、ロンドンで息子の行方を追いはじめる。

 

2009年アルジェリア・フランス・イギリス合作。日本では大々的に公開されることがなかった作品だそうですが、良作でした。でも人に勧めるかといわれると、微妙です。良い映画ではあるけれど、救いがなく切ないのです。あまりにも心が痛む映画でした。またアフリカ系移民が多く住むロンドンの街の一角の描写も印象的。イギリス人の母親のほうは当初、偏見のかたまりです。なんともいやな感じですが、現実には「あるある」なイギリスの影の部分だと思います。母親役は私自身の大好きなイギリス映画、「秘密と嘘」でも出ていた演技派の女優さんでした。