50~51本目。

 

 

監督:バンクシー

キャスト:ティエリー・グエッタ、スペース・インベーダー、シェパード・フェアリー、バンクシー

 

ストリート・アートについてのドキュメンタリーを制作し始めたロサンゼルス在住のフランス人映像作家ティエリー・グエッタ。ティエリーは覆面アーティスト、バンクシーの存在にたどり着き、取材を始めるが、ティエリーに映像の才能がないことに気付いたバンクシーは、逆にティエリーのドキュメンタリーを自分が監督し始める。~シネマトゥデイ~

 

2010年アメリカ・イギリス合作。バンクシーが監督したドキュメンタリー作品。覆面のバンクシー本人や彼の作品も出てきます。ギフトショップとは美術館に併設されているおみやげやさんです。タイトルが意味するところ・・・アートは「お金」と抱き合わせということなのか。この映画を観終わって・・・アートについてなんだかわかったように言うのが恥ずかしくなってくる気分でした(汗)。キャッチにもあったのですが印象に残ったのが「ものごとの本質は隠されていて見えないことが多いがメディアは表面しか見ない」ということ。商業主義に浸りすぎることで物事の本質が余計に見えなくなっているのかと感じました。

 

 

 

 

原題:OMAR

監督:ハニ・アブ・アサド

キャスト:アダム・バクリ

 

ひたむきに仕事をこなすパン職人でありながら仲間たちと一緒に反イスラエルの闘士として活動するパレスチナ人青年オマール。彼は監視塔から打ち込まれる銃弾を回避しつつ分離壁を乗り越え、恋人ナディアのもとに通う日々を送っていた。そんな中、彼はイスラエル兵を殺害したとして拘束されてしまう。イスラエル軍から壮絶な拷問を受けたオマールは解放を条件にスパイになるように迫られる。幼馴染である仲間との絆を破壊されナディアとの仲も引き裂かれたオマールは・・。~シネマトゥデイ~

 

2013年パレスチナ映画。偶然ですが、バンクシーが風船をもつ子供の絵を描いて世界的に有名になったパレスチナの分離壁が出てきます。このすごく高い壁を乗り越えて、主人公のオマールは日々、好きな女性のもとに通うのです。私は当初これを政治のせいで生活を破壊された若者たちの物語かと思って観ていました。その後、ネットで見つけたのですが、中東問題の専門家の方が書いておられるこの映画の解説を読んで、もっと深い読み方ができることに気づきました。自分の弱さや真実と向き合うことができない多くの現代人への警鐘でもあるのかと。この映画が伝えるのは遠い中東の物語ではなく我々日本人にも通じる普遍的テーマだと感じました。娯楽のつもりで観た作品でしたがいろいろ考えさせられました。