漆塗りのいい汁椀が欲しいなと以前から探していました。ようやく縁があったのがこちら。漆塗りというと鮮やかな古代朱や漆黒が多いのですが、あまりはっきりとした色あいは好きでなくて。これ、「溜塗」という手法で作られたもので、光の当たり具合で茶褐色に見えたり、艶のある黒に見えたりします。朱の上に透明な漆を2層にして塗ったものだそうで、「あずき色」と表現され、奥行きを感じる色です。手にもった時のしっとりと肌になじむ感触は感動もの。口当たりは更に滑らかで優しく、使い込むたびに味わいが出てきそう。これこそ一生ものとして大事に使いたいと思います。
こちらは日々の探索のたまもの?有名な漆の産地のものですが、定価の6分の1くらいの価格でネット上に出品されていたのを発見して購入しました。和菓子を載せるのに良いかなと思ったのですが、大福なんかをぽこっと置いても絵になります(ほぼ自己満足の世界・・笑!)。やはり手に吸い付くような艶(なま)めかしさがあります。本物には廉価な外国産漆器や合成樹脂を使ったものとは明らかに違う良さがある!と実感しています。