93~94本目。

 

原題:ONCE UPON A TIME IN AMERICA

監督:セルジオ・レオーネ

キャスト:ロバート・デニーロ、セルジオ・ウッズ、エリザベス・マクガヴァン、ジェニファー・コネリー、ジョー・ペシ、

 

1920年代のニューヨーク。仲間と悪事の数々を働いていた少年ヌードルスはある日、マックスと運命的な出会いを果たす。そして彼らは禁酒法の隙間をぬって荒稼ぎを続け、ギャング集団として頭角を現わしていった。だがある時、ヌードルスは無謀な計画を立てたマックスを裏切り、マックスは警察に殺されてしまう。30年後、未だ自責の念に駆られるヌードルスは、ある一通の手紙を受け、久々にニューヨークへ戻って来たのだが…。~All Cinema~

 

1984年アメリカ映画。4時間近くある大作です。主人公の回想と現在が行き来し、複雑な構成のストーリーでした。今回はネットに投稿されているあらすじ的なガイドの助けを得ながらの鑑賞(それでもネタばれしない程度に・・!)。デ・ニーロ出演の長編作、「ディアハンター」、「ゴッドファーザー」、「1900年」などに並ぶ大変見ごたえのある作品でした。4時間もあれば普通、途中でダレてしまいがちですがそれが全然ないのです。過去と現在の場面が巧妙に切り替わることでの途切れない緊張感、そしてデニーロの圧巻の演技力によるものかと。人間ってとても愚かで滑稽なことをする生き物なんだな、としみじみ。一人はいつまでも相手との友情を願い、もう一人は時代の流れとともに自己の利益を選び友人を裏切るというちょっと悲しい現実。最後までみた時に最初のよくわからない場面はこのことだったのか!とかあの場面はこの布石だったのか!と種明かしのようにわかっていって感慨深かったです。エンリコ・モリオーネの音楽も情感たっぷりでした。

 

この作品をご覧になる方は最後の結末はネットなどで読まずに鑑賞することをお奨めします!ニコニコドキドキ

 

 

 

原題:Jiro Dreams of Sushi

監督:デヴィッド・ゲルブ

キャスト:小野二郎、小野禎一、山本益弘

 

銀座に店を構える「すきやばし次郎」の店主で、大正14年生まれのすし職人・小野二郎さんが握るすしは5年連続で「ミシュランガイド」三つ星を獲得し、大きな注目を浴び続けてきた。その味に魅了されたアメリカ人監督のデヴィッド・ゲルブが密着取材を行い、二郎さんの職人としての姿勢や、父を超えようと精進する2人の息子や弟子たちとの師弟関係を映していく。~シネマトゥデイ~

 

2011年アメリカ映画。日本映画ではなくてアメリカ人監督によるドキュメンタリー映画でした。ミシュラン三ツ星レストランで「すきばやし次郎」のような狭い店、高齢の主人が現役で店に立っているところは世界でも他にないとのこと。ご主人の小野二郎さんはこの映画の時点で85歳。すごいなと思ったのはこのお年になっても味覚が衰えてないところです。目がぼやけて耳が遠くなるように人間の五感は年と共に低下していくもの。人並外れた味覚、嗅覚をもつのも当然ながら料理人の必須項目なんだなと思いました。人生を捧げられるくらい熱中できるものがあり、いつまでも健康で現役で仕事できることは何よりの幸せではないかと、感じました。小野二郎さんはそれを体現されている方。ご自身を厳しくて律しておられる様子が伺えました。一人3万円のコースはまるで3楽章に分かれたコンチェルトのよう、と表現されていたところも印象深かったです。