80年代や90年代、私の記憶でも人は可処分所得のうち結構な部分を洋服に費やしていたような気がします。DCブランドや海外のラグジュアリーブランドを纏うことが自分自身の表現であった時代でした。それがこの頃はユニクロが国民服になってしまった。これは所得の減少というよりも消費者の視点が「洋服だけ」から「ライフスタイル」全体に変わってきたからだという指摘が興味深かったです。今の消費者の多くが価値を置くのは「ていねいな暮らし」だといいます。花のある日常、快適なインテリアに囲まれた暮らし、選び抜かれた器。それを使って時間をかけて作った朝ごはんを食べる、とか。ライフスタイル全体の中でファッションの重要性が占める比率が小さくなってきている、と。昔は狭いワンルームに住んでブランドバックをいっぱい持つ時代だったのだと思います。それを考えると日本人全体の生活って本質的には豊かになっているのかもと感じました。前半はユニクロPRばかりのように思えましたが、後半の社会学者としての視点が面白かったです。
8月に読んだ本の中で一番面白かった一冊でした。これまでの薩長側からの正義という視点ではなく、徳川体制の側にたった歴史について書かれた内容です。従来の歴史の見方を覆されるような内容が刺激いっぱいで面白く読みました。列強諸国と猫の目のように変わる国内諸勢力の関係などの解説も大変わかりやすい。対外政治を主導していたのが徳川幕府だったということも改めてそうだったな・・!と。末期といっても徳川幕府の官僚たちはめちゃめちゃ優秀だったのです。この本を読んでいると幕末の志士たちとISのテロリストがかぶりました。西郷隆盛はテロリストの首魁、坂本龍馬は武器商人となる。司馬史観とこの本の間のどのあたりに真実があるのでしょう・・・。
小説です。OLからインチキ占い師に転職した女性が主人公。映画化するならキャスティングは主人公が小林聡美さんで、彼女のボスであるベテラン占い師はもたいまさこさんかな・・?と想像するようなほんわかした内容でした。
本屋さんに行くと堀江さんの著書ってすごく売れているのがわかります。いつも何かが売り上げ上位に入ってます。彼の本は今の時代を読み取ったわかりやすい内容のものが多くてそれが売れる理由なのかと。
病気になるのはロシアンルーレット的な運の悪さ・・みたいな要素もあると思いがちですが、病気は予防することでその大半が発症を抑えられる、あるいは早期発見で完治する可能性が高いそうです。日本人のがんの場合、多くが感染症が原因だったりする(ピロリ菌とか)のでそういうのを除去すると関連部位のがん発生を防止できると。勤めていた頃は健康診断は強制的に受けていましたが日本人の受診率って世界的にみても圧倒的に低いんですね。ここら辺を改善するだけで随分変わりそうと思う内容でした。
五木寛之さんの本は心に沁みます。心に「響く」というよりやはり「沁みる」。じわじわと言葉が中に入ってくる感じ。世間では楽観的で、積極的であることが「是」とされがちですが、そうでなくてもいいよ、という感じのメッセージに安心します。その反面、時代の空気を読み取る感覚の鋭さにどきっとします。
真摯な内容。視聴者、聴者のことをここまで考えて発言されていたことに感銘を受けました。著者ご本人もきっとまじめな方なのだろうなと思いました。
何年も前に購入してしばらく本棚で待機してもらっていた本。学生時代に読みかけて挫折してそれきりだったニーチェの本。なのに今回読んでみたらものすごくわかりやすい!私はいつのまにこんなに賢くなったんだろうか? と感動していたら、上のほうに「超訳」と書いてありました(笑)本物のほうはやっぱりもっと難解です。
主人が月後半、長期出張で留守なので自分ひとりのごはんなら、と、この本通りのマクロビオテック食を試しています。いま2週間め。甘いものも絶って10日以上。一日二食。朝はパンやフルーツを食べているので夕食だけ、と中途半端ではありますが、結構効果あります。便秘がちだったのが嘘のように改善し、その分?体重もちょっと減りました。お菓子を買わない、粗食に徹したことで食費もちょっと減。不思議なのは一時期ジャンキーなくらい甘いものを好んで食べていたのに今は殆ど甘いものを食べたいと思わないことです。玄米菜食のことを「正食」と呼ぶそうですが、食が正されると毒(砂糖)は自然と欲しなくなるのでしょうか。食べられないことへのストレスを感じないので継続できています。
この本を読んで感じたのは「野菜」「玄米」そのものが「薬」のような働きを持つのではということです。だからあまりにも長期間、玄米菜食だけの生活は逆に身体にとってよくないようです。体の陰陽のバランスと食事の相性とか・・奥が深い・・・。