79~80本目。

 

 

原題:Une Estoniennon a Paris

監督:イルマル・ラーグ

キャスト:ジャンヌ・モロー、ライネ・マギ、パトリック・ピノー

 

フランス映画界が誇る大女優ジャンヌ・モロー主演によるヒューマンドラマ。故郷エストニアで、長い介護生活の末に母を看取ったアンヌ。そんな彼女のもとに、あこがれの街パリでの家政婦の仕事が舞い込む。しかし彼女を待ち受けていたのは、高級アパートでひとり寂しく暮らす気難しい老女フリーダだった。そもそも家政婦など求めていないフリーダはアンナを冷たく追い返そうとするが、アンヌを若き日の自分と重ねるうちに心を開いていく。~映画com~

 

2013年フランス映画。84歳のジャンヌ・モローが出ています。途中で気づきました。20歳くらいの頃に「死刑台のエレベーター」という映画を観て彼女のことを知りました。旦那さんを自殺に見せかけて殺す妻の役で、知性と官能性の両方を秘めたいかにもフランス的な女優さんだなと感じたことを覚えています。私の中では煙草が似合うイメージが強い女優さんでもあり・・・。この映画でもその雰囲気は変わらず健在でした。シャネルのスーツを迫力で着こなしている感じも素敵でした。老いてなお女であり、それがこの人が魅力ある理由なのかしらと。何気なく表現されるシーンに漂う孤独感、老いの寂しさが伝わってくる場面も。自由奔放に生きてきた人でもやはり晩年は人の温かみが恋しくなるということなのか。

 

 

 

原題:En Man Som Heter Ove

監督:ハンネス・ホルム

キャスト:ロルフ・ガズゴード、イーダ・エングボル、バハー・パール

 

愛する妻に先立たれ、悲しみに暮れる孤独な毎日を送っていた老人オーベ。そんなある日、隣の家にパルバネ一家が引っ越してくる。車のバック駐車や病院への送迎、娘たちの子守など、何かと問題を持ち込んでくるパルバネたちにうんざりするオーベだったが、次第に彼らに心を開くようになり、やがて妻との思い出を語りはじめる。~映画Comより~

 

2016年スウエーデン映画。このところ、Amazonプライムで無料視聴できる作品をランダムに観ているのですが、「孤独な老人」をテーマにした作品に多くあたります。この映画も独居老人が主人公です。先進国ではどこも高齢化が進み、社会問題になっていることの表れなのでしょう。何十年か後には自分にも降りかかってくるような問題なのでちょっと気になります。スウエーデンでは何人かに一人はこの映画を観たという大ヒット作品だったのだとか。人は周囲とのかかわりが必要なのだということを痛感させられる内容。また障害者に対する世の中の冷たい態度に時代を感じました。振り返る人生は苦労と失意の連続だけれど、その不幸分を補って余りある素晴らしい配偶者に恵まれたのがこの男性の幸せだったのかと思います。静かな感動がある素敵な作品でした。