今年は7月に入ってからも涼しい日が続きましたね。せっかく動き回りやすい天候だったので、じっとしているのがもったいなく(?)、国立近代美術館で開催中の展覧会を観に再び京都へ行ってきました。5月に東京へ行ったとき、国立新美術館でこの企画展が開催されていました。その後京都に巡回する予定になっていたので混み混みの東京でより、京都でゆっくり観よう・・と、あとのお楽しみにとっておいた展覧会でした。
 
 
東京で鑑賞したクリムト展がチケットを買うときから大行列、館内も人で疲れるほどの混雑だったので心配していましたが、こちらは平日ということもあり、余裕でゆっくり鑑賞できたのもありがたかったです。
 
かつて栄華を極めたオスマン帝国。贅を尽くした王侯貴族の宝飾品や財宝は豪華絢爛なものばかり。帝国の繁栄の片鱗が伺えました。展覧会で見たものは数の上では本当に鱗ひとつ分くらいにしか相当しないのでしょう。この鱗一枚から魚の全体像を頭の中で想像してみました。脳内映像にさえ、そのゴージャスさにくらくらしてしまいそうでした。(笑)
 
衣装や食器、日用品など多くの展示品にチューリップの文様が使われているのが印象的でした。トルコといえば歴史的にチューリップの原産国でもありますね。心情的にも日本人の「菊」や「桜」に相当するのがトルコのチューリップだったのではないかと思います。面白かったのは兵士の兜の飾りにもチューリップがあしらわれていて、スルタンから食事を勧められた時は花と茎にあたる部分を取り外してスプーンに使っていたのだそうです。なんだかクイズになりそうな逸話です。(上のポスターの右下にその兜の写真があります。)
 
トルコに渡った日本の有田焼の展示もありました。日本的なエッセンスを加えた豪華さがこれまた素晴らしく。トルコとは明治時代から交流があり、大工仕事が趣味でその腕も名人級だったという時のスルタン、ハミト2世に明治天皇が送った指物道具の展示が大変印象深かったです。菊の文様が施された大工道具一式が展示されていました。キラキラの宮殿に住まう王様の趣味が大工仕事だったり、その王様に鑿や槌などをプレゼントをするなど、意外ではありましたが、両者の間には単に形式的なものではない、人間的な温かさを感じる交流があったのだなあと感じました。ウインク
 
 
美術館の休憩室から。巨大鳥居のビュー。この眺め、結構好き。(*^-^*)
 
 
この日はもうひとつ展覧会を観ました。続きます~