先月読んだこの本で紹介されていたみりん(福来純本みりん)を取り寄せてみました。
白扇酒造という岐阜県で江戸時代から続く老舗の酒屋さんの本みりんです。
料亭菊乃井でも現在のご主人の代から使われているのだそう。
化学調味料、食品添加物は一切不使用で仕込みに90日、熟成に3年かけて作られているとのこと。
素人なりにも、ちょっとでも自分の料理がグレードアップしたら嬉しいなと思ってお試し購入です。
料理に使ってみたところ、見た目にも照りが出て、味には深みが生まれ、とても美味しく仕上がりました。
昔、初めてルクルーゼの鍋を使ったときにいきなり料理の腕があがったような衝撃を受けましたが、それに近い感覚でした。
封を切ったときにすごく芳醇な香りがして、色もきれいな琥珀色、まるでお酒みたい・・!というのが第一印象でした。味醂って江戸時代は「味醂酒」と呼ばれ、夏は滋養強壮ドリンクとして、寒い冬は寝酒として飲まれていたのだそうです。この味醂も普通に飲めるとかで、私も試しにグラスに氷を入れて飲んでみました。
グラスに注いだときからふわっとアロマが香りました。口に含んでみたらこれがもう・・・。まろやかで深みがあって、まるで甘いブランデーのような美味しさなんです。あるいはデザートワインのような濃い甘さというか。私は基本的にはお酒は苦手なのだけれど、これなら飲めるわと、最近寝る前にひとりでちびちびと飲んで楽しんでいます。
お値段のほうですが750mlで1200円ちょっとです。調味料の価格としては高いめですが、お店のHPを拝見して、添加物等を一切使わず、これだけ人の手と時間をかけて丁寧に作られたものであり、料理に「うまみ、香り、艶」を加えてくれるならむしろ安いくらいではと思いました。調味料なんてそんなに大量に使うものでもないですものね。(・・といって飲んでるけれど・・) 久しぶりにいいものと遭遇したのでここに記しておこうと思います。