福井市内を訪れた日、福井市美術館の次に向かったのが県立美術館。
この夏、明治神宮の内陣に収められるという屏風絵が
23日まで特別公開されており、それを観に行ってきました。
「日月四季花鳥」という名の二双の屏風には
左側に月、右側に太陽を配したグラデーションの美しい絵が描かれていました。
明治神宮の「明」という字が「日」と「月」から成り立っていることから
この絵のイメージができたのだそうです。
それぞれ月と太陽を中心にそれを囲んで花や木が配され、
それらの色が赤から黄、緑、水、青、紫へと徐々に変化するさまは
早朝の朝焼けの光なのかしらと思うものでした。
淡い色が美しく、想像していた日本画よりも更に色彩が明るい印象でした。
この屏風絵、奉納された後は100年間、
人の目に触れることはないのだそうです。
上階の展示室には県立美術館に所蔵されている屏風絵がいくつか
展示されていました。
とりわけ松平家ゆかりといわれる竹虎図が見事でした。
私は江戸時代などに描かれた虎の絵、結構好きなんです。
この作品はどうか知らないのですが
当時の絵師は実際に生きている虎を知らない人が多かったとか
何かで読んだことがあります。
それで虎の毛皮とかその辺にいる猫をヒントにして描いていたのだとか。
発注する大名は虎というと勇ましいイメージだから好んで描いてほしかっただろうし、
一方の当の絵師はそんなのみたことないし・・・だったとしたら
ネコのモデルは苦心の対応だったのかと。
若冲や応挙が描いた虎の絵もなんだか大きいとらねこみたいな感じで
愛嬌あってかわいいんです。 あ。話が逸れてしまいました・・・
一通り鑑賞を終えてから館内併設のカフェに行きました。
窓際のカウンター席からの眺めです。
小豆のチーズケーキとアイス・カフェオレ。
小豆の塩気とケーキの甘さが効いてて美味しかったです。
この後はまだ少し明るかったので足羽山のあじさいロードを観に行きました。
市内ではあじさいの名所だそうです。
山に登る道沿いにたくさん咲いてはおりましたが
車を停める場所もなくなかなか写真を撮ることができませんでした。
山頂近くの神社近くに咲いていた紫陽花。
静けさが似合う花ですね。