75~76本目。

 

監督:大森立嗣

キャスト:黒木華、樹木希林、多部未華子、鶴見辰吾、鶴田真由

 

「本当にやりたいこと」を見つけられず大学生活を送っていた20歳の典子は、タダモノではないと噂の「武田のおばさん」が茶道教室の先生であることを聞かされる。母からお茶を習うことを勧められた典子は気のない返事をしていたが、お茶を習うことに乗り気になったいとこの美智子に誘われるがまま、流されるように茶道教室に通い出す。見たことも聞いたこともない「決まりごと」だらけのお茶の世界に触れた典子は、それから20数年にわたり武田先生の下に通うこととなり、就職、失恋、大切な人の死などを経験し、お茶や人生における大事なことに気がついていく。~映画..com~

 

2018年日本映画。周囲の人たちから奨められていた作品。ようやくAmazonプライムで鑑賞しました。ウインク 私が初めて茶道に触れたのも主人公と同じ20歳の大学生の時。自分の思い出と重なる部分もたくさんあって懐かしい気持ちに。最初はなぜこんな作法があるのか?なぜ?の連続。年月とともに人生を重ねるうちに、幾たびかの季節と対峙するうちにその世界が理解されてきます。「世の中にはすぐにわかることと、すぐにわかりえないことの2つがある」という言葉が印象深いです。何でもすぐに答えを見出そうとするスピード重視の今の時代にあって時間をかけて本質的なものを理解することについて改めて考えさせられました。そして今、目の前にあることに集中し、大切にその時間を過ごすこと。充実した人生とはその繰り返しの先にあるのではないかと思った次第です。黒木華さん、樹木希林さんらの配役が素晴らしく、武田先生のような凛として懐の深さを感じさせる人はとても魅力的でした。

 

そうそう・・アメブロにブログを引っ越したらブログ名を変えようと思っていたものの、適当なものが思いつかずでしたが、この映画からタイトルをいただくことにしました。

Every Day A Good Day、日日是好日。よろしくお願いします。(*^-^*)

 

 

監督:杉田成道

キャスト:役所広司、佐藤浩市、桜庭ななみ、安田成美、笈田ヨシ、山本耕史、伊武雅刀、風吹ジュン、田中邦衛、片岡仁左衛門

 

赤穂浪士の吉良邸討ち入りで、大石内蔵助率いる46名が切腹により主君に殉じた中、密かに生き残った瀬尾孫左衛門(役所)と寺坂吉右衛門(佐藤)という2人の武士がいた。討ち入りの事実を後世に伝えるため生かされた寺坂は、事件から16年後、討ち入り前夜に逃亡した瀬尾に巡り会い、瀬尾の逃亡の真相を知る。~映画.com~

 

2010年日本映画。今の時代の感覚からすると異論も出そうですが、「日本人の美学」が詰まった作品であるように思いました。武士が尊敬されていたのはこうした精神性のゆえだったのかなと。当時の武士にとっては「死ぬ」ことよりも「恥」を耐え忍んで生きていくほうがどれだけつらいことだったのかと想像されます。それが報われる後半の場面は気持ちが晴れ晴れ。ただ、物語の展開と絡むように映し出される人形浄瑠璃の「曽根崎心中」が見ている側に物語の行く末を案じさせるような予感を。役所広司さん、とても好きな俳優さんです。静かな表情のうちに内面の感情がひしひしと伝わってきました。