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旅行4日目。
最終日は上野の東京都立美術館で開催中のクリムト展を鑑賞しました。
当初、別の美術館(根津美術館)に行こうと思っていましたが、
旅行時期を出発の少し前に変更し、一週間遅らせたたため、
数日の差で会期入れ替え期に当たってしまい休館でした。
 
それなら前回の上京時、時間が足りずに行くことができなかった
国立西洋美術館の常設展を見ようかと思って上野にいったら
こちらもタイミング悪く休館で・・・。
 
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せっかく上野まで来たのだからと、都立美術館で開催中の
クリムト展を観ることにしました。
この企画展は東京の後、愛知県の豊田市に巡回予定ですが
関西地方には来ません。なのでここで見ておこうと。
 
油彩画だけで25点以上と日本では過去最大級の規模だそうです。
そのためか平日にも関わらず館内はチケット買うまででも長蛇の列でした。
 
クリムトのイメージは19世紀ウィーンを代表する画家。
金色を多用したキラキラとした装飾性に富んだ官能的な人物像を描くひと。
その黄金様式といわれるクリムトの絵もまた浮世絵や琳派などの
ジャポニズムの影響を受けていたということを今回の展示で知りました。
あの独特のポーズなんかも浮世絵の影響なのですね。
 
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(作品の写真はウエブサイトからお借りしました)
上は日本初公開の「女の三世代」。
幼年期、青年期、老年期という人間の一生を寓話的に描いたものです。
幼子を手に抱いて幸せに恍惚とした表情をする若い母親。その横に立つ年老いた女性。
人生の終わりに近づいて死を待つ姿はとても悲しそう。
人間なら誰でも通るルートだけれど。
この若い母親もいつかは肌がしおれおばあさんになってしまう。
「死」を予感させるこの作品はどこか見るものを
不安にさせるような感じがしました。
同じウィーンの世紀末絵画でエゴン・シーレの作品も
こんなのがあったなあと思い出しました。
 
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今回はこの日、急遽見に行くことになった企画展だったので
全く前知識なしでの鑑賞でした。
どんな作品が展示されているのかも知らなかったのですが
この「ベートーヴェン・フリーズ」、
複製とはいえ原寸大でなかなかインパクトありました。
 
 
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画集でみるのとは違う、壁3面から迫ってくる迫力があります。
実際にこの場に立っているからこそ感じられるものだと思いました。
ブログにまとめるにあたってネットでいろいろ解説を読んでいると
実際にはそこまで意味を拾いきれなかったな~と思うこと多々あり・・
やっぱり絵画鑑賞って奥深いなあと思うことしきりです。
 
このほかにも初期の作品、クリムトらしくない頃の作品、
周囲にいた女性たちとの関係など、とても見ごたえある
企画展だったと思います。
私は慣れない混雑の中での鑑賞で「ひと疲れ」してしまい、
普段に比べるとあまりじっくりと見ることはできずに
外へ出てしまいました。
 
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出口のところにありました。
この枠の中に立って記念撮影ができるようになってました。
 
この後は東京駅方面へ~。
お天気が良かったので再度皇居へ。続きます。