61〜62本目。

イメージ 1

原題:LAST VEGAS
監督:ジョン・タートルコーブ
キャスト:マイケル・ダグラス、ロバート・デ・ニーロ、モーガン・フリーマン、ケヴィン・クライン

オスカー俳優4人の豪華共演で贈る痛快コメディ。年老いた悪友4人組が、唯一未婚だった仲間の結婚を祝い、独身最後の夜にラスベガスへと繰り出し、年甲斐もなくハメをはずさまを、4人それぞれの葛藤とそれでも変わらぬ熱い友情とともに綴る。〜All Cinema~

2013年アメリカ映画。大きな事件もなく、4人それぞれがハッピーエンドという安心してみていられる作品でした。名優4人が勢ぞろいしているのも見応えがありました。子供の頃からの友人って一生ものですね。

イメージ 2

原題:DOGTOOTH
監督:ヨルゴス・ランティモス
キャスト:クリストス・ステルギオグル、ミシェル・ヴァレイ、アンゲリキ・パプーリア、マリー・ツォニ

ギリシャ郊外でプール付きの豪邸に暮らすとある裕福な家庭。3人の子どもたちは両親に大切に育てられ、生まれてから一度も外の世界に出たことがなかった。それは、世の中の汚らわしきものの影響から守るため。両親は外の世界がいかに恐ろしいかを様々な形で信じ込ませ、従順な子どもたちも清潔で安全な家の中で不満を感じることなくすくすくと成長していった。やがて年頃となった長男の性欲を処理するため、父親は金で雇った女性をあてがうことに。しかし外の世界からやって来た女性の出現に長女の好奇心が刺激され、両親が懸命に守ってきた無菌環境にはいつしか小さな綻びが生じはじめる。〜All Cinema~

2009年ギリシャ映画。久しぶりに遭遇してしまった難解な?作品でした。昔、ミニシアターで映画を観始めて、それがすごいカルトぽい作品だったりすると、「しまったー」となる。頭の中はクエスチョンマークだらけ、映画の終わりまで意味不明な展開をスクリーンを見続ける苦痛・・・。それを思い出しました。でも今はネット情報があるおかげで、虎の巻的に映画の解説を読むことができます。多少は理解の助けになりました。

この監督さんはカンヌなどでは大変評価の高い方なのだそうです。この作品のテーマは一見裕福で普通の家庭の中にこもる狂気。人間って一切社会との接触を断つと、動物的な欲望が前面に出てきて、こんなになってしまうんだ・・・という怖さを感じました。私ごとながら、以前、猫を飼っていた頃のことを思い出しました。家の中で大事に大事に育てているつもりでも、仔猫はやがて大人猫になり、春の気配と共に外への興味を持ち始め、外に出よう、出ようとするんです。この映画の中の長女も同じ。自らを傷つけても親の監視をくぐりぬけて外の世界へ出ていこうとするんです。彼女の行動も生き物としての「本能」だったのかもしれません。

両親がおしつける家族のルールは私達からみると狂気めいた異常な世界です。でも私達が「普通」だと思っていることも、視点を変えてみてみると狂気を孕んでいたりするのかもとふと思いました。例えば私は学校で生徒たちに一糸乱れぬ整列をさせたり、同じ服、外見を強制する校則を気持ち悪く感じたりします。でもこれを良いこと、当然のことと考える人が大半を占める限り、この状況は続くのだろうなと思います。当たり前をよく見直してみると全然そうじゃなかったアセアセという視点に気付かせてくれる内容の映画かもしれません。でも「この映画、観るといいよ!」と思える作品でもなかったです。正直なところ。