39〜40本目。

監督:西川美和
キャスト:オダギリジョー、香川照之、伊武雅刀、新井浩文、真木よう子、木村友祐
東京で写真家として成功し、自由奔放に生きる弟・猛(タケル)。母の葬式にも顔を出さなかった彼は、その一周忌に久々に帰郷し、そこで父と共にガソリンスタンドを経営する兄・稔と再会する。猛は頑固な父とは折り合いが悪かったが、温厚な稔がいつも2人の間に入り取りなしていた。翌日、兄弟はガソリンスタンドで働く幼なじみの智恵子と3人で近くの渓谷に足をのばす。ところが、川に架かる細い吊り橋で、智恵子が眼下の渓流へと落下してしまう。そして、橋の上には呆然とする稔の姿が。橋の下にいた猛は惨事に気づき、動揺する稔のもとに駆け寄り落ち着かせる。兄弟の証言から、最初は不幸な転落事故と思われたが、数日後、稔が突然“自分が突き落とした”と自供したことから、事件の真相を巡って裁判へともつれ込む。猛は弁護士である伯父を立て、稔の無実を晴らそうと努めるが…。〜All Cinema~
2006年日本映画。この監督さんのことを最近になって知りましたが、人間のどろどろした内面を躊躇なく描き出す方だと思います。きれいなことばかり言っている人が薄っぺらく見えてくるくらい人のココロって奥深いものがあるのだなあ・・と感じます。改めて香川照之さんってすごい俳優さん
笑顔の奥に底知れない怖さを感じさせ、「怪優」とはこういう人のことを言うのかと。「あのシーン、本当のところはどうだったんだろう?」って観る側に委ねる場面が多い感じです。女性監督ならではなのか・・何気ない細かい描写にその人物の本質みたいなのが透けてみえるような演出があり、人間の内面がこんなふうに表に出たりするのかと、ちょっとどきっとするところも。



監督:石井裕也
キャスト:松田龍平、宮崎あおい、オダギリジョー、黒木華、渡辺美佐子、池脇千鶴、鶴見慎吾、加藤剛、小林薫、八千草薫、伊佐山ひろ子
1995年。玄武書房に勤める青年・馬締光也は、真面目すぎる性格ゆえに営業部で浮いた存在。そんなある日、彼は言葉に対するセンスを買われて辞書編集部に異動となる。迎えたのは、定年間近のベテラン編集者・荒木やお調子者の西岡ら個性あふれる面々。辞書編集部では現在、新しい辞書『大渡海』の編纂に取り組んでいた。馬締は彼らを通して辞書の世界の奥深さに触れ、辞書作りに没頭していく。そんな馬締がある夜、下宿先の大家と同居することになった板前修行中の孫娘・林香具矢と出会い、一目惚れしてしまう。言葉を扱う仕事をしていながら、彼女にうまく自分の思いを伝えられず苦悶する馬締だったが…。〜All Cinema~
2013年日本映画。辞書編纂の映画ってどれだけ退屈な映画だろう・・・と長い間、食わず嫌い的な感じで避けていましたが・・
アマゾンプライムで無料視聴できたので鑑賞したところ・・・なんとも素敵な作品!もっと早くに観ておけば良かったと思っています。この映画のこれほどの好印象は何によるのかしらと考えてみたのですが、やっぱり一連の脇役の俳優さんたち。加藤剛さん、小林薫さん、八千草薫さん・・・大ベテランが脇を固めてなんともいえない味わいを感じました。オダギリジョーさん、黒木華さんの個性的なキャラもとても良い感じ。誠実に生きる主人公の馬締くんが周囲からの協力や信頼を得て成長していく物語でもありました。
