25〜26本目。

監督:黒澤明
キャスト:三船敏郎、香川京子、仲代達也、志村喬、山崎努
ナショナル・シューズの権藤専務は、自分の息子と間違えられて運転手の息子が誘拐され、身代金3千万円を要求される。苦悩の末、権藤は運転手のために全財産を投げ出して3千万円を用意する。無事子どもは取り戻したが、犯人は巧みに金を奪い逃走してしまい、権藤自身は会社を追われてしまう……。巧妙なプロットもさることながら、登場人物たちの心理描写が秀逸で人間ドラマとしての完成度も非常に高い。〜All Cinema~
1963年日本映画。50年以上も前の映画ですが、今なお色あせないスリリングな展開で2時間半もの長尺で観ている側を惹きつける力がありました。脚本が良いのですね。もちろん、演出や役者さんたちも。身代金を電車から投げるシーンなどドキドキはらはらします。ハリウッドの映画人が黒澤監督の映画をお手本にしてきたというけれど、あの手法は数多くのアメリカ映画でも使われているのでしょうね。人間の心理もよく突いているなとも感じました。ラストシーンのあの終わり方もはっとさせられます。いま見ても黒澤映画は面白いということを再確認しました。ただ・・犯人逮捕の時に刑事さんが「お前は死刑だ!
」といってつかまえるんです。「えっ?ここでいうの?
」と思わずつっこみそうになりました。





監督:福澤克雄
キャスト:阿部寛、松嶋菜々子、田中麗奈、溝端淳平、キムラ緑子、春風亭昇太、桜田ひより、及川光博、伊藤蘭、小日向文世
ある日、東京都葛飾区小菅のアパートで女性の絞殺死体が発見される。被害者は滋賀県在住の押谷道子で、現場アパートの住人・越川睦夫は行方不明となっていた。松宮脩平ら警視庁捜査一課の刑事たちが捜査を進めるが、道子と越川の接点がなかなか見つけられない。やがて捜査線上に舞台演出家の浅居博美が浮上してくるものの、事件の核心はいまだ掴めぬまま。そんな中、越川の部屋から日本橋を囲む12の橋の名が書き込まれたカレンダーが発見される。それを知った加賀恭一郎は激しく動揺する。同じメモが、かつて加賀と父を捨てて蒸発した母・百合子の遺品の中にもあったのだった。自らがこの事件の最大のカギであることを悟り戸惑いを隠せない加賀だったが…。〜All Cinema~
2017年日本映画。黒澤映画の時代と比べて現代のサスペンスものはストーリーも人間関係も複雑になっている感じがします
思わぬところでつながる人間関係。決して犯罪にかかわるような人物ではなかったのに人を殺めてしまう。歯車が食い違ったとか、ボタンを掛け違ったとかいう表現が浮かんでしまう彼らの人生がとても切なかったです。

でも観ている途中でなんだか既視感。数日前に観た松本清張の「砂の器」にとても似ています。鑑賞後にレビューをチェックしてみたら同じように感じていた人がたくさんいたようです。