23〜24本目。

監督:山川元
キャスト:役所広司、段田安則、平田満、岸部一徳、吉田日出子、綾田俊樹
東京都民からカリスマ的な人気を集める天馬都知事はある日、局長たちを臨時招集すると、その会議の席上、悪化する財政建て直しの切り札として“ここ東京に原子力発電所を誘致する”と宣言する。この突如飛び出した都知事の爆弾発言を巡って会議室は混乱、推進派、反対派双方の意見が乱れ飛ぶ大激論へと発展していく。一方その頃、お台場にはフランスから船で極秘裏に運ばれてきた大量のプルトニウム燃料が陸揚げされていた。政府は、反対派の抗議運動を避けるため、そのプルトニウムを一般道路で福井県の原発まで輸送する計画を進めるのだったが…。〜All Cinema~
2002年日本映画。こんな映画が福島原発事故以前に作られていたことを全く知らずにいました。「原発が100%安全というならば、都庁の横に原発を建てたら・・?」という都知事の提案から始まるコメディ映画。ブラックユーモアを交えながら、核の怖さ、日本のエネルギー政策についての疑問、国民の無関心さなどの問題をつきつけ、わかりやすい娯楽映画の体裁でありながら原発に関する不都合な真実を糾弾した内容です。原発事故の前と後で観た人は全然違う感想を抱いたのではと想像します。
福島原発というワードも出てくるのに、この映画が事故の後でさえ、あまり話題にならなかったこと自体が不思議でなりません。この監督の作品が、最近は全く出ていないことにもなんだか怖いものを感じます。「傍観者でいることは賛成していることと同じ」というセリフが心に刺さります。日本人がこれからも世の中のことに無関心なままで、仕事だけ真面目にしてくれていたら、為政者、権力者にとってこんな都合の良いことはないだろうなぁ・・とも感じました
。なんだかものすごい掘り出し物に行き当たった気分です。機会あればぜひ観ていただきたいなと思います。


監督:沖田修一
キャスト:役所広司、小栗旬、高良健吾、
人里離れた山あいの村。木こりの岸克彦は3年前に妻を亡くし、いまは一人息子の浩一と2人暮らし。浩一は定職にも就かずふらふらしてばかりで、克彦にはそれが情けなく不満でならない。そんなある日、克彦はゾンビ映画の撮影にやって来た新人監督の青年・田辺幸一と出会い、ひょんな成り行きから撮影の手伝いをするハメに。ところが気弱な幸一はスタッフをまるでまとめられず、現場はどんどん混乱し険悪な状態に陥ってしまうのだったが…。〜All Cinema~
2011年日本映画。「南極料理人」と同じ監督さんだそうです。役所広司さんはシリアスな作品でもコメディ映画でも幅が広くて素敵な役者さんだと思います。ストーリーは山も谷もあまりない淡々とした平坦な感じでした。これで2時間というのはちょっとだれたかな・・?と。
