7〜8本目。

監督:三浦大輔
キャスト:佐藤健、有村架純、二階堂ふみ、菅田将暉、岡田将生、山田孝之
大学の演劇サークルに情熱を注ぎ、周囲を冷静に観察・分析する拓人。拓人のルームメイトで、バンド活動をしている天真爛漫な光太郎。その元カノで拓人が秘かに思いを寄せ続ける真面目女子の瑞月。瑞月の友人で、偶然にも拓人たちの部屋の上に住んでいた意識高い系女子の理香とその同棲相手で画一的な就活に否定的な隆良。彼らは、ひょんなことから理香の部屋を“就活対策本部”と名付け、情報交換のために定期的に集まるようになる。大学院生のサワ先輩に見守られ、それぞれに内定を勝ち取ろうと悪戦苦闘する5人だったが…。
2016年日本映画。就活がテーマ。なかなか興味深く観ました。自分だけが内定もらえない焦りや先に良い企業から内定をもらった仲間に嫉妬を覚えたり・・・かつて経験したことなので、過去の学生時代を少し懐かしい気持ちで思い出してしまいました。自分は何もしないで上から目線の人。頑張っている人、成果を出している人を妬む人・・彼らの姿をみていると、それはプライドが高くて自分が恥をかいたり、傷つくのを怯えているから・・と今ならわかります。怖いのは昔だったら心の裡に秘めていたり、親しい友人にだけふともらしていただろう心の闇がSNSによって可視化されてしまうという。これが今の時代なのですね・・


原題:THE BUTLER
監督:リー・ダニエルズ
キャスト:フォレスト・ウィテカー、オプラ・ウインフリー
奴隷解放後も差別が日常的に行われていた時代。幼くして南部の農園で働くセシル・ゲインズは、白人に父親を殺された後、ハウス・ニガー(家働きの下男)として登用され、白人に仕える作法を叩き込まれる。やがて町に出たセシルは、幸運な出会いと努力の結果、高級ホテルのボーイとなる。そして、そこでの仕事ぶりが認められ、ついにホワイトハウスの執事に大抜擢される。彼は執事として“見ざる聞かざる”を貫き、空気のように存在を消して的確に仕事をこなし、歴代大統領たちの信頼を獲得していった。一方、家庭では白人に従順に仕える彼に反発するように、長男が公民権を求めて過激な反政府運動に身を投じていくが…。
2013年アメリカ映画。いい作品でした。激しい黒人差別の時代に生まれ育ち、生きるため家族のため体制に自分を合せることを是とする父親。感情を殺して白人に使える父親に反抗し、黒人差別と闘おうとする新しい時代に育った息子がいて。時代の転換期に生きた主人公の生涯を描いた作品です。ホワイトハウスの執事として歴代の大統領に仕えてきました。かつてはバスや飲食店で白人と同じ席に座ることさえ許されなかった時代を経験した彼らにとってオバマ大統領の登場はどれほど感慨深いことだったか。ストーリーをずっと追ってきた最後にもう一度聴くオバマ大統領の就任演説は、なお一層、心に深く響くものがありました。主人公の奥さん役の女優さん、どこかで観たことが・・・とずっと思いながら鑑賞していたのですが、名司会者のオプラ・ウインフリーさんでした。