3〜4本目。

監督:市川崑
キャスト:岸恵子、佐久間良子、吉永小百合、古手川祐子、伊丹十三、石坂浩二、岸部一徳、桂小米朝、江本孟紀
ある旧家の4姉妹それぞれの一年間の物語を、三女の縁談話を中心に、四季折々の風物を織り交ぜて描く。昭和13年の春。京都嵯峨の料亭。旧家・蒔岡の4姉妹が花見の宴で一同に会する。長女・鶴子と次女・幸子はいまだ未婚の三女・雪子と末娘・妙子の結婚を気にかける毎日。おとなしい雪子は親類の勧めで次々と見合いをするが本人の気が進まず一向にまとまらない。一方、奔放な妙子も恋人が急逝し酒浸りになる……。〜All Cinema~
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1983年日本映画。谷崎潤一郎原作の映画化。しばらく前でしたが桂春団治(米朝さんの息子さん)さんの落語を聞きに行った時にマクラの部分で「昔、三重出身の市川崑監督の映画に出演したことがあるんですよ。古手川祐子さんの相手役で。」ということを話しておられたことをふと思い出し、観てみることに。
随分前ですが原作も読みました。柔らかな船場ことばで綴られる長編小説は流れるようにストーリーが展開し、まるで水彩画で描かれる春の日のよう。過去に何度も映画化、ドラマ化されているようです。それぞれにその時代の美人女優さんが起用されていてそれらを観るだけでも目の保養になりますね


市川崑バージョンでは・・・原作のイメージに一番近かったのが古手川祐子さんの演じる、現代的で自由奔放な四女でした。主役ともいえる吉永小百合さんの三女はおそらく当代随一の女優さんということで彼女が起用されたのでしょうけれど、ちょっと違うイメージでした。私の中ではもっと弱弱しい女の人のイメージです。義理兄の石坂浩二が横恋慕しているのもなんだか生々しくて気持ち悪い。
時代背景は昭和13-14年。日本は日中戦争に深く入り込み、その後の太平洋戦争に続く時代。駅では出兵する兵隊さんを見送ったりしているのにこの登場人物は来月の歌舞伎の演目の話に一生懸命で。俗世間とは切り離されたところにいるお嬢様たちなのだなあと思ってしまいました。
雪とか桜が似合うたおやかな物語ですが、原作にある最後の驚愕シーン(←怖すぎて夢みそう)は省略されていました。最後まで美しく仲の良い四姉妹の物語という感じで終わりました。

監督:瀬々敬久
キャスト:佐藤浩市、綾野剛、榮倉奈々、夏川結衣、筒井道隆、瑛太、吉岡秀隆、仲村トオル、永瀬正敏、三浦友和、緒方直人
時効まで1年と迫る未解決の少女誘拐殺人事件、通称“ロクヨン”を抱えるとある県警を舞台に、ロクヨンを模した新たな誘拐事件の発生で混乱が広がる中、刑事部から警務部の広報に異動になったばかりのベテラン警察官が、記者クラブとの軋轢や警察組織内部に渦巻くいくつもの対立構造に振り回され、四面楚歌となりながらも、広報官としてギリギリのマスコミ対応に奔走していくさまをスリリングに描き出す。〜All Cinema~
2016年日本映画。アマゾンプライムで無料視聴できるので鑑賞。豪華キャストで大変見応えある作品でした。前半後半あわせて4時間近くあるのでちょっとしんどかったですが、後半、犯人が証拠隠滅図ろうとする鬼気迫る演技がすごく印象的でした。
絶対に犯人を見つけて逮捕しようとする刑事さんの執念がすごい。それを取り囲む組織の様々な人間関係も(よくは知らないですが)リアリティありそう。また権力の監視役としてのメディアの存在も印象的でした。この物語は本当にあった事件がベースになっているそうです。昭和62年の身代金誘拐事件でこの時、誘拐された男の子は遺体で発見され、犯人は捕まっていないのだそうです。
