105、106本目。

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原題:VIAGGIO IN ITALIA
監督:ロベルト・ロッセリーニ
キャスト:イングリッド・バーグマン、ジョージ・サンダース

撮影する分の脚本を前日に用意する”というその即興スタイルに、ハリウッドでの仕事に慣れていた夫役のG・サンダースはすっかり参って、連日、電話で分析医の診断を仰いでいたというが、それは、結婚8年目の倦怠に苦悩する英国人夫婦の癒しの旅を描く本作の内容には似つかわしいツマづきであった。妻が過去の恋人の面影を追ってナポリの名所旧跡を回る間、夫はカプリに赴き、浮気を試みようとするのだが上手くいかない。再び落ち合った二人はいよいよ離婚話を切り出すが、強引に勧められて出向いたポンペイの遺跡発掘現場で、抱き合ったまま死んだ男女の遺影を見て、妻は茫然とし泣き出す……。いにしえのイメージが現実を容赦なく叱咤する感覚とでも言おうか、ラスト、祭りの行列に揉まれて、彼らは夫婦として一度は死に、復活を遂げるのである。ゴダールに“男と女と一台の車とカメラがあれば映画ができる”と言わしめた、ヌーヴェル・ヴァーグの原石的傑作。~All Cinema~

1953年イタリア映画。当初、同監督の「無防備都市」を観るつもりだったのが、間違ってこちらを選択してレンタルしてしまいました。笑い泣き。 1953年制作の映画ですが日本公開は1988年なのだそうです。これより先、バーグマンは実生活で家族を捨ててロッセリーニ監督のもとに走ったのですが、その結婚生活も結局はうまくいかず破綻して再びハリウッドに戻ったという経緯があります。壊れかけている結婚生活を再び軌道に戻したいというロッセリーニ監督自身の願いが込められている作品だとも言われています。

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原題:AN INCONVENIENT SEQUEL: TRUTH TO POWER
監督:ボニー・コーエン、ジョン・シェンク
キャスト:アル・ゴア

第79回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞、主題歌賞の2部門を受賞し、ドキュメンタリー作品としては異例のヒットを記録した2006年製作の環境ドキュメンタリー「不都合な真実」の第2弾。前作で地球環境問題の啓発に貢献したとしてノーベル平和賞を受賞したアル・ゴア元アメリカ合衆国副大統領とともに、地球温暖化へ警鐘を鳴らした前作から10年の時を経た地球の「現実」を映し出していく。 ~映画.com~

2017年アメリカ映画。その後の10年、地球環境は予想以上に悪化を続けているけれどお金儲けを優先する資本主義の世界はますます地球を苛める状況へ。アル・ゴア氏は政治から離れ、ひとりの市民運動家として温暖化に警鐘を鳴らしています。現実はまだまだ厳しいけれど、転換点は近づいているのではないか、と。映画としての評価は前回のほうが高かったようですが、私は今回のほうが心を動かされました。感動しました。アル・ゴア氏の熱意に。