85、86本目。

イメージ 1

監督:浦山桐郎
キャスト:吉永小百合、北大路欣也、樹木希林、名取裕子、田中好子

被爆経験を持つ芸者・夢千代(吉永小百合)は、神戸の病院で余命いくばくもないと宣告された帰途、列車の通る瞬間の鉄橋から女が飛び降りるのを目撃する。乗客の男にも確かめたことだが、女は合掌しながら明白な自殺を行なっていたのだ。刑事にそれを取り合ってもらえない夢千代は、帰ってきたひなびた温泉街で乗客の男と再会する。彼は宗方(北大路欣也)といい、旅芸人一座に属していた。夢千代は事件が他殺でないとの証拠を宗方から聞き出そうとするが、「知らない 」の一点張りで押し通される。だが、やがて夢千代と宗方に淡い想いが芽生え始めた頃、宗方は事件について沈黙を破るのだった。~Filmarks~

1985年日本映画。先日滞在した湯村温泉が舞台となった映画。この作品のことはドラマも映画も知らなかったので観てみました。和服を着ている人が結構いるので時代は高度経済成長の頃なのでしょうか。そんな日本の活況とは遠く、暗く湿度のこもった雪が降る山陰の温泉町が舞台です。吉永小百合さんが置屋の女将さん役。現代のあっさりとした軽い人間関係とは違う、重くて情念絡む人間関係が残る時代を感じました。薄幸な女性たち。自身の「若さ」と「性」を切り売りして命をつないでいるようで観ていて胸が詰まりました。そんな中にいながらも透き通るような美しさの吉永小百合さん。樹木希林さんが映画の中で「あの人のことは誰でも好きになる」って言っていたのがわかるくらい優しくてその美しさにみとれてしまう方でした。

イメージ 2

監督:チアン・ショウチョン
キャスト:永作博美、佐々木希、桜田ひより、臼田あさ美、浅田美代子、永瀬正敏

東京から能登半島の最果ての海辺にやって来た吉田岬。彼女は、漁に出たまま行方不明となった父の船小屋を改修し、焙煎珈琲店“ヨダカ珈琲”をオープンする。その向いには、開店休業中の民宿にシングルマザーの絵里子と小学校に通う2人の子ども、有沙と翔太が暮らしていた。しかし都会に出て水商売をしている絵里子は、家を空けることもしばしばで、半ば育児放棄状態。幼い姉弟は空腹を抱えながら、肩を寄せ合って耐え忍ぶ日々だった。やがて、そんな親子と少しずつ交流を深めていく岬だったが…。~All Cinema~

2014年日本映画。この作品は能登半島が舞台。ロケーションがとても素敵でした。ちょっとうら淋しさも漂う岬で開いたカフェ。永作博美さん演じる芯の強い女性、とても素敵でした。佐々木希は前半は恋愛に夢中で育児放棄している母親です。それでも母を求める子供たちが切なかった。その後、一件を機に良いお母さんになるのですが、その変化が極端すぎたような?笑い泣きアセアセ教師としての仕事に悩みながらもがんばる臼田あさ美さんの役も印象深い。いろいろ事件が起こりますがそれでも「優しさ」、「ひとの温かさ」がベースにあるストーリーでゆったりとした気持ちで観られるほっこり作品でした。