81、82本目。

原題:CAPTAIN FANTASTIC
監督:マット・ロス
キャスト:ヴィゴ・モーテンセン、フランク・ランジェラ、キャスリン・ハーン
アメリカ北西部の山奥にこもり、大自然の中で自給自足のサバイバル生活を送るベン・キャッシュと6人の子どもたち。文明社会とは距離を置き、学校すら行かない子どもたちだったが、ノーム・チョムスキーを信奉する父親自らの型破りな熱血指導により、文字通り文武両道の優れた能力を身につけていた。そんなある日、数年前から入院生活を送っていた母親レスリーの訃報が届く。レスリーの家族と折り合いが悪いベンだったが、彼女の葬儀に出席するため、子どもたちちともに2400km離れたニューメキシコへ向け自家用バスを走らせる。そんな一家の最終目的は、仏教徒だったレスリーを葬儀の行われる教会から救い出し、彼女の最期の願いを叶えることだったが…。~All Cinema~
2016年アメリカ映画。オープニングの場面で鹿を殺し、その肝臓を食べて血だらけになっている姿が出てくるのですが、もうそこで心の中では「NG」を出しまくってしまいました
この映画もまた極端な例を出しつつ「常識とは何か?」という問題提起をする内容だったのかと思います。そこは考えさせられました。しかしやはり子供の成育には「社会との接触」というのが大変重要であるということも痛感させられる内容でした。最後のほうでとても幸せそうな子供たちの姿をみていると、かといって勉強、勉強でエリート街道を歩む人が必ずしも幸せではないのだというふうにも思えました。



原題:LE MELAVIGLIE / THE WONDERS
監督:アリーチェ・ロルヴァケル
キャスト:マリア・アレクサンドラ・ルング、サム・ルーウィック、アルバ・ロルヴァケル
イタリア中部、トスカーナ地方。人里離れた自然豊かなこの土地で、昔ながらの方法で養蜂を営む一家があった。ドイツ人の父ヴォルフガングと母アンジェリカ、4人の娘たちに、居候の女性ココという家族構成。長女のジェルソミーナはまだ12歳ながら養蜂の技術に優れ、いまや頑固一徹な父の助手として欠かせない存在となっていた。ある日、一家はテレビ番組のロケ現場に遭遇し、ジェルソミーナは女性司会者の華やかな美しさにたちまち心奪われる。そんな中、一家は14歳のドイツ人少年を預かることに。それは、少年更生プログラムによるもので、ヴォルフガングが勝手に決めてしまったことだった。戸惑う女性陣をよそに、まるで息子ができたようでご機嫌のヴォルフガングだったが…。~All Cinema~
2014年イタリア/スイス/ドイツ映画。2014年カンヌ国際映画祭でのグランプリ受賞作ということで観てみました。そこまで評価されるのかどうかというのは私の力量ではとてもわからない作品でした。粗野で強権的な父親と世間を知らない娘たち。決して裕福とはいえない蜂蜜農家。あの年頃の子供たちの心理描写がとても繊細に描かれていたように思います。突然やってきた少年との心の距離が徐々に狭まっていく様子なども感じ取ることができました。これも誰かに奨めるかとなるとそこまで良さを説明できないので微妙です。主人公の女の子が「ジェルソミーナ」という名前なのですがその名を聞くとフェリーニのあの名作を思い出し重ね合わせてしまいました。