
鳥取旅行の続きです。仁風閣の見学を終え、
次は向かいの県立博物館に寄りました。
私は旅行をする時、その土地のメジャーな観光地以外で
あれば必ず寄るのが、城跡、博物館、資料館、美術館です。
その土地の歴史や文化についてコンパクトに学ぶことができるためです。
この日も博物館展示をみようとしたのですが、展示自体が多く、
これでは次の砂の美術館に行く時間がなくなってしまいそうだったので
ここで開催されていた土方稲嶺という
鳥取藩で画師を務めた人物の企画展を鑑賞してきました。

作品は一部のみ撮影可とされていたので、以下はその写真です。
土方稲嶺は江戸時代中期の人物。鳥取藩家老荒尾家の家臣の家に生まれました。
のちに職を辞し、江戸に出たあと京都に活動の場を移しました。
当時の京都には伊藤若冲や円山応挙らがいたそうです。
画壇が華やかな頃ですね。

墨の濃淡だけで描かれた鯉はとてもリアル。
いまにも動き出しそうでした。


この人の作品で一番印象的だったのが猛虎図です。
あいにく撮影NGだったためネット上の写真を引用させていただきます。

総金地の大きな六曲一双屏風に描かれた二頭の虎。
実はもう一頭が右側の屏風に描かれているので実際は三頭。
実際に間近でみるととても迫力があり、
虎の動きが伝わってくるようなんです。
そしてこの絵をみながら、、、円山応挙や伊藤若冲らが描いた
虎の絵を思い出しました。共通しているのはどの虎も顔が
丸っこくて巨大な猫みたいな描かれ方をしているところです。(笑)
これは彼らが実際の虎というものを観たことがなかったため
当時日本で観ることができた「トラの毛皮」や実際の猫をベースに
想像力を働かせて虎を描いたのだそうです。
京都でこんな展覧会をやったらすごい人出になりそうなのに
ここではガラガラ・・・。おかげでゆっくり存分に作品鑑賞を
堪能することができました。





さてさて・・・時計をみたらお昼すぎです。
館内に併設されているカフェにいきました。
とても広く、大きなガラス張りの窓からは陽が差し込み
明るい雰囲気がなんとも居心地よさげ。

お店おすすめの薬膳鳥取牛すじカレー。




これも現地にいって知ったのですが
鳥取は「一世帯あたりのカレー消費量が全国一」に
なったこともあるほどカレーLOVE
な土地だそうです。

(津市の「鰻」みたいな立ち位置かしら。)
理由を考えてみたのですが、これはやっぱり鳥取の名産が
カレーの相棒「らっきょう」ということもあるからでしょうか。



前日のカレーが濃厚な深い味であったのに比べると
こちらは「薬膳」の名がある通り、数多くのスパイスが
使われて味が幾層にも重なる
独特で優しい味わいになっているように感じました。

こちらは添えてあった黒ラッキョウ・ジャン。(醤)
鳥取ならではの薬味ですね。
これを一緒に食べるとカレーの味にすごく深みが出て
ただでさえ美味しいカレーの美味しさが倍増する感じでした。
これはお土産に買ってきてしまいました。

食後はホットミルクティーを。

トータルで1400円くらいだったでしょうか。
満足度が高く、近くにあったら頻繁に通いたいと思ったほどでした。
みなさま、鳥取に旅行されたらカレーですよ






