69、70本目。

監督:永井聡
キャスト:佐藤健、宮崎あおい、濱田岳、奥田英二、原田美枝子
母を病気で亡くし、父とは疎遠で、飼い猫のキャベツとふたりぐらしの30歳の郵便配達員。ある日突然、彼は医者から脳腫瘍で余命幾ばくもないと告げられる。呆然となる彼の前に悪魔が現われ、世界から何か1つを消せば、命が1日延びると伝える。最初は時計、次に映画。そうやって彼は悪魔に言われるままに、1日の命と引き換えに次々と世界からものを消していくのだったが…。~All Cinema~
2016年日本映画。観終わって、じわっと温かさを感じるようないい作品でした。悪魔と主人公の契約はゲーテのファウストを思わせます。ひとつのモノを消すことでそれに関連する思い出も消えていく展開・・・。人は思い出、過去の温かな記憶によって生かされているのではと感じました。

監督:スティーブン・スピルバーグ
キャスト:レオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクス、
クリストファー・ウォーケン
高校生のフランク・W・アバグネイルは尊敬する父が母と離婚すると聞き、ショックで衝動的に家を飛び出してしまう。そして、生活のため偽造小切手の詐欺を始めるようになる。最初はなかなかうまくいかなかったが、大手航空会社のパイロットに成りすますと誰もがもののみごとに騙された。これに味をしめたフランクは小切手の偽造を繰り返し巨額の資金を手に入れるのだった。一方、巨額小切手偽造詐欺事件を捜査していたFBI捜査官カール・ハンラティは、徐々に犯人に迫っていくのだったが…。~All Cinema~
2002年アメリカ映画。60年代に実際に起こった詐欺事件の映画化。詐欺事件もこのスケールにまでなると「すごい
」と思ってしまう。天才的に頭がよくないと、そして相当の度胸がないとこんな事件は起こせないな!と。監督がスピルバーグでディカプリオ、トム・ハンクス、クリストファー・ウォーケンと3人もの名優が揃い、大変面白い娯楽作品でした。トム・ハンクス演じるカールの人間的な器の大きさに感銘を受けました。元犯人だった人、その後はFBIで働くようになったそうです。


60年代という時代にはまだ世間一般に「他人を信じられる素朴さ」があったのだなとも感じました。今の時代の人間関係はまずは「相手を信じない」、殺伐としたところから始まると思うので。そんな意味でもちょっと情緒的な気持ちになった作品でもありました。