67、68本目。

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監督:大根仁
キャスト:福山雅治、二階堂ふみ、吉田羊、リリー・フランキー、滝藤賢一

かつては凄腕の報道カメラマンとして伝説的なスクープをいくつも手がけた都城静。しかし、ある出来事をきっかけに報道写真への情熱を失い、今は芸能人の尻を追っかけるパパラッチをして日銭を稼ぐ日々。借金と酒にまみれた自堕落な毎日を送っていた静だったが、ひょんなことから写真週刊誌『SCOOP!』に配属されたばかりのド新人記者・行川野火とコンビを組むハメに。案の定、互いにソリが合うわけもなく、ことあるごとにケンカしてばかりの静と野火だったが…。~AllCinema~


2016年日本映画。2年前、2016年は個人的に大変慌ただしくいろいろなことがあった年なのでこの作品の名前さえ知らずにいました。この週末、たまたまAmazon プライムで遭遇して鑑賞。テンポよくスリルがあって予想以上の内容でした。全般にわたり演出がやや過激(に思えた)で、あまりお上品ではないですが。笑い泣きアセアセ 

リリー・フランキーさんの狂った演技が真に迫りすぎていてめちゃめちゃ怖かったです。あの鬼気迫った表情や行動は本能的な恐怖に訴えるようで、影響を受けやすい私は、この映画をみた夜、大変な悪夢をみてしまいました。後味は・・・あまり良いとはいえません。二回目観たいとまでは思いませんが刺激を求める向きには面白いかもしれないです。

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原題:BARRY LYNDON
監督:スタンレー・キューブリック
キャスト:ライアン・オニール、マリサ・ベレルソン

18世紀後半のヨーロッパを舞台に、野望に燃える青年の立身出世と、晩年の悲惨な人生を描く。~Movie Walker~

1975年イギリス映画。同年のアカデミー賞で監督賞、音楽、衣装デザイン賞など多くを獲得。サッカレーの小説の映画化。なんだか「久しぶりに本当の映画をみた」という実感を抱いた作品でした。最近のテレビドラマは視聴者が飽きてチャンネルを変えてしまわないように非常に展開が早いです。流れるように視界に入ってきて流れるように出ていく。よってスピードはあるけれど深みがありません。映画館で上映される映画でさえもその影響を受けているのか最近の映画はテレビドラマの延長的なストーリー展開のものがとても多いと感じています。

この作品はもう40年以上も前の作品ですが、全く色あせることないと感じた映画です。主人公は「野心」と「蛮勇」だけには長けたあまり好かれるタイプでもなさそうな男性で内容はこの人の半生を描いたもの。超完璧主義といわれたキューブリック監督の演出は素人目にも見事というほかなかったです。18世紀をそのまま再現させたような映像美はまるでルーベンスとかダヴィッドとか・・・当時のヨーロッパの宮廷画家が描いた作品をみているかのようでした。電気がなかった当時の雰囲気を再現するため、撮影はすべて蝋燭の灯だけで行われたのだそうです。それだと暗く映ってしまうので当時NASAとカール・ツァイスが共同開発したアポロ計画用のレンズを使ったのだとか。

男性も白粉を叩いて化粧していたり、つけぼくろをつけたり、女性は顔の倍くらいある大きなヘアスタイルだったり・・当時の時代考証もかなり緻密に再現されている感じでした。

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背景に流れるヘンデルの音楽も往時の雰囲気を感じさせます。スピード感と刺激に満ちた最近の映画を見慣れていると、3時間を超えるこの作品には時折冗長に感じるところもありました。でもこれこそ映画という感じがします。丁寧に作りこまれ、贅を尽くした映像美は観る価値が存分にあると思います。

(冗長とはいいながら山場もそれなりにあります。怖かったのは数度は出てくる決闘のシーンです。次の場面を見るのが怖すぎて一度は途中で画面を止めてしまいまったほどでしたアセアセタラータラーやっぱり血の流れるシーンは苦手~。)