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原題:The Reader
監督:スティーブン・ダルドリー
キャスト:ケイト・ウィンスレット、レイフ・ファインズ、
     デヴィッド・クロス、ブルーノ・ガンツ

ベルンハルト・シュリンクのベストセラー小説「朗読者」を、「めぐりあう時間たち」の監督&脚本家コンビが映画化。1958年のドイツ、15歳のマイケルは、21歳年上のハンナとベッドを共にし、彼女に頼まれて本を朗読してあげるようになるが、ある日突然、彼女は姿を消す。時は流れ、戦時中のある罪を問われて投獄されたハンナのために、マイケルは物語を朗読したテープを刑務所に送り続けるが……。第81回アカデミー賞でケイト・ウィンスレットが主演女優賞を受賞。~映画.com〜

2009年作品。男女の心のすれ違いがとても繊細に描かれていて、観終わった後もずっと余韻が残る作品でした。主演二人のちょっとしたしぐさや表情、セリフなどが言葉にならない幾千もの想いを語ります。15歳の少年と21歳年上の女性とのひと夏の恋という感じで始まるけれど、実際にはナチによる戦時中のユダヤ人虐殺を扱った内容であり、登場人物は加害者側であるという視点から作られており、かなりヘビーです。そして考えさせられます。最後までハンナが明かそうとしなかった秘密があります。映画の後半でそれを知って、いろんな場面を振り返ると、彼女が置かれていたであろう当時の社会での複雑な立ち位置(彼女自身もまた差別されるような立場にいたこと)、裁判のシーンでなぜあんな態度をとったのか、なぜ下着にまでアイロンをかける女性だったのか、なぜ夏が終わった時に突然マイケルの前から姿を消したのか・・・もつれた糸がほどけるようにクリアになってきました。ハンナの出所が決まった時、その一週間前にマイケルが面会にきます。何十年ぶりかの再会の場面。でも・・・その時の二人のやりとりをみた時に私はその後の展開が予想できてしまいました。残念なことにその通り、とても悲しいエンディングでした。15歳の少年の時と同じように花束を抱えて彼女を迎えに行くマイケルの姿が印象に残りました。



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監督:西谷弘
キャスト:織田裕二、柴咲コウ、佐々木蔵之介

K県県庁のキャリア公務員・野村聡(織田裕二)はある時、民間企業との人事交流研修のメンバーに選ばれるが研修先は客もまばらなスーパー。しかも野村の教育係、二宮あき(柴咲コウ)は年下のパート店員だった。~シネマトゥデイ〜

2006年の作品。後味の良い、さわやかな印象が残る楽しい映画でした。県庁エリートの人たちってこういうことをしているのか~と。鼻もちならないエリート職員がスーパーに研修に出され、働く人たちに感化されて変わっていく姿が良かった。「愛を読むひと」がとても複雑な心情表現の物語だったので、この作品のシンプルさ、わかりやすさは対照的。単純に楽しめました。映画館でこのポスターをみた記憶があるのですがもう12年も前の作品だったとは!アセアセアセアセ 濱田岳が柴咲コウの子供役で出ていたのにびっくり。織田裕二も柴咲コウもあまり変わっていないけれどやっぱり時は確実に流れているのを感じました(笑)